G20が終わってから、シリアの化学兵器問題が解決に向かって動き始めたようだ。プーチンが化学兵器を国際管理下に置くことを提案しシリアも了承したとのこと。オバマは軍事介入するとは言ってみたものの、元々その気はなかったからプーチン案を歓迎しているようだ。オバマはプーチンに一つ借りが出来たということだろう。しかし米国もフランスもその実効性には疑問を持っている。本当に化学兵器の100%が対象になるのか、その確認方法はどのように行うのか、シリアが違反したらいかに罰するのか、シリアがどこまで対応すれば軍事介入しないことにするのか、等々決めておかなければならない事が山ほどある。しかし化学兵器に関しては、細部に拘り過ぎて実行を先延ばしにしてはならないと思う。いつ情勢が変わり約束が反古になるかもしれない。まずはシリアの化学兵器を国際管理下に置くことを実現することだ。細部は後から詰めれば良い。化学兵器の脅威がなくなったと思うことで、シリア内戦も収束に向かって一歩は前進するはずだ。極めて複雑な関係組織が絡み合っている状況下では一つひとつを解きほぐす道しかないだろう。プーチンの提案は、本来G20に参加した国連事務総長が提案すべき内容だ。中立的な立場もとれず平和的な解決策の提案も出来ない総長のために、国連が機能していないと感じるのは自分だけなのだろうか。
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