政府の経済財政諮問会議が示すべき事は、2020年度プライマリーバランス黒字化への道筋を描くことだったはずだ。ところがこの件には一切言及なく、当面の2015年度の目標達成に終始してしまった。だが2015年度の目標と言っても、消費税を上げればこうなるという、誰でも描ける近未来図にしか過ぎない。この会議の最大の欠点は、将来の社会保障や税の体系を考えるための基本構想が描かれていないことに尽きる。衆参ともに保守が過半数となり、保守はここ数年はやりたいように出来る環境が整っている。今こそ未来を描き主張すべきときなのにと思う。社会保障制度改革国民会議は高齢者医療の1割特例割引を廃止するよう提案した。凄いと思ったがよく読むとそうではない。今恩恵を受けている70歳以上には適用せずに、その下の年から適用するという不甲斐なさだ。先送り先送りして若者への負担は増すばかりだ。
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