日本人の死因のトップ3は、ガン、心疾患、脳血管疾患と言われている。ひと昔前はガンは治らないものと言われていたが、医学が進歩し、まるで浦島太郎が竜宮城から戻ってきて驚いているのと同じ位状況が変わっている。いま最も脚光を浴び期待されているのがFAS阻害薬。ガン細胞の旺盛な増殖力は、FASが作る脂肪酸の分解エネルギーを使っていたためだったことが解明されたとのこと。そのFASの働きを抑えればガン細胞が死滅するという。原理的に今までの抗ガン剤のような副作用もないらしい。これとは別にガンにはならないハダカデバネズミの研究で、ヒアルロン酸の分子量の大きさがガンの発生をコントロールしていることが分かったとのこと。更に有効な研究もある。末期ガンは激痛が襲う。神経が傷つく痛さはモルヒネでも効きにくい。その原因が脊髄で増えるCCL-1というたんぱく質であることが分かり、CCL-1の働きを妨げる物質を注射すると痛さが和らぐという。あと10年もすると、ガンは治せるものになり、たとえ末期になっても苦しむことも無くなるかもしれない。ガンは医学の進歩に任せるとして、心と脳の疾患は自分の努力で生活習慣を正すしかあるまい。
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