世田谷区桜新町にあるサザエさんの銅像に課税されるというニュースがあった。桜新町は長谷川町子さんが住んでいた所で、地元商店会が地域の活性化のため、都と区の補助を受けて設置した。ところが突然都から固定資産税59万円の納税通知書が送り付けられたとのこと。課税理由は商店会が所有しているので、店舗の看板と同じ事業の宣伝目的だからという。だがサザエさんの銅像が収益目当てではないのは誰が見ても明らかだ。地域振興のシンボル以外の何物でもない。一方同じシンボルである柴又の寅さんや亀有の両さんは非課税扱いになっている。こちらは区が所有者になっているので地方税法により非課税とのこと。課税の基準は所有者と宣伝目的。但し公共性が高い場合や美術品と認定されると非課税になる。問題点は二つある。一つは、サザエさんの銅像を事業の宣伝目的と断定する根拠が曖昧な事。サザエさんは国民的アイドルで公共性は高いし漫画文化の美術品としても価値がある。もう一つは、地域振興という目的が同じでも所有者により課税が変わる地方税法の歪さ。商店会は一刻も早く区に寄贈した方が得策だ。そうすれば無用の税金は払わなくて済むし、メンテナンスも区がやってくれる。役所は税金を取り損ねた挙げ句、メンテ費用が発生し歳出増になる。バカなことをしたものだ。
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