国際化を進めるため秋入学への移行構想を提唱していた東大が、秋入学を先送りし4学期制導入に変更する案を公表した。元々数校だけで秋入学に移行するには無理がある。4学期制にして6月から8月を夏休みにすれば、海外のサマープログラムには参加し易くなる。だがそれだけの効果しかない。愚案でしかない。これでは海外からの留学生を呼び込む仕組みになっていないし、海外に行く留学生にとっても殆んどメリットはない。では何故抜本的な構想が描けないのだろうか。理由は単に今までの慣習を引きずっていてその域を出られないからだ。秋入学への移行を本気で望むのならば、秋入学を阻害する要件を排除して構想すべきだ。例えば、通年で設定してあるカリキュラムを春/秋に二分する。そのためには年間に4か月以上ある春夏冬休みを全面廃止するか、短縮して分散させる。単位の取得も通年ダラダラ型は廃止し短期集中型に変える。もし、このような秋入学制度が実現すれば「日本の学生は勉強しない」との定評が覆るメリットも生まれるかもしれない。
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