松山には、大街道と銀天街という二つの大きなアーケードの商店街がある。東京や地方のアーケードは人と自転車が入り乱れ、事故が日常茶飯に起きるのが当たり前の危険地帯だ。ところが、この松山のアーケードでは、自転車に乗っている人は皆無だった。自転車の人は降りて手で押しながら歩いている。良く見ると所々に「下りてください」と書いたプラカードを持ったオバサンが立っている。しかしオバサンが注意する現場を見ることは無かった。自転車マナーが市民に徹底して浸み込んでいる。市民が自立していることに感心し宿に戻った。テレビニュースでは、ベビーカーの迷惑乗車のため全国統一ルールを作ると太田国交相が息巻いている。太田は一体何を考えているのかと、蔑む気持ちが湧いてきた。この種のルールは法律で規制するようなものではない。国交省がマスコミを通して呼びかければ済む。ましてや大臣が先頭に立って旗を振る類ではない。上から抑え付けるのではなく、利用者同士が互いを気遣うよう仕向けることが、国民を大切と思う施政者側の本道だ。国交相にはもっと大事なやるべき事が山積している。平和ボケの太田には、幹も葉っぱも区別がつかないようだ。公明の天下も永くはあるまい。
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