6月のイラン大統領選に何と686人もが立候補を届け出た。大統領というと、米国やロシアのように最高権力を持っているイメージがあるが、一口に大統領といっても色々あるようだ。ドイツやイタリアでは中立的な権限しかなく儀礼的な立場にあるらしい。イランはまた少し違う。イランの最高権力は最高指導者であるハメネイ師が握っている。最高指導者が監督者評議会という上院機構の半数を指名して、残りの半数は国会が指名する。そしてその監督者評議会が大統領選立候補者が適任であるか篩にかけるという。最高指導者と監督者評議会が絶大な権力を持っている。イランの大統領とは行政府の長にすぎないようだ。それでも大統領の影響力は大きい。二期務めたアハマディネジャド大統領は、連続三選を禁じる憲法の規定で出馬できない。イランは核開発疑惑で欧米から経済制裁を受けて国民は苦しんでいる。イスラエルはイラン攻撃に走ろうとしている。8年ぶりの大統領交代で情勢が大きく好転すると良いのだが。
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