北方領土問題が動きそうだ。森元首相がロシアに行きプーチン大統領と会談した。2001年のイルクーツク声明を再確認し、平和条約締結と領土問題解決についてロシアが前向きであることが分かった。ロシアと日本との間では、まだ戦争が終結していない。平和条約を締結することにより戦勝国/戦敗国関係が終わり、友好国としての付き合いが始まることになる。領土問題はそれからだ。プーチンは平和条約締結と経済協力の必要性をコメントした。プーチンは強かだ。友好国になったら領土を返しましょう、なんて能天気な人物ではない。プーチンには北方領土以上に大事なものがあるはずだ。その大事なものを得るために、まずは平和条約を締結しようと言っているに違いない。いまロシアは天然ガスで食っている。だが米国のシェールガス革命により天然ガスの価格が大幅に下がることは確実だ。それはロシア経済を直撃する。経済がへたればプーチンも失速する。恐らくプーチンはロシアの天然ガスのコスト競争力確保に思いを巡らしているのだろう。領土返還プレミア付き高価格天然ガスの長期供給契約とか、日本の優秀な掘削技術協力によるコストダウン化などかもしれない。いま安倍首相はオバマ詣でに行っている。目的は日米同盟強化とTPPということになっているが、極秘にロシアとの平和条約締結の許可を求めていることも十分考えられる。何れ答えはそのうち分かる。
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