日経朝刊の見開き2、3頁に麻生財務相の過去と未来が載っている。2頁には麻生政権時代に始めたエコポイントは需要を先食いして痛みを増幅させた失策だというもの。LEDなどの新市場の創出による需要拡大ではなく、テレビなどの既存市場の置き換えなので当然の結果だ。当時ヤマダ電機会長が警鐘を鳴らしていたとのことだが国民は誰でも知っていた。知らないのは電機メーカーと政治家だけだった。一方3頁には、麻生がこれからの景気対策について「まず財政出動して景気を浮上させた後に増税する」との主張が載っている。「成長戦略と財政出動の両輪で」と言ってはいるが、成長戦略の中身は「10年で200兆円を使おうという国土強靭化計画」だ。公共事業投資で一時的に景気は良くなるかもしれないが付加価値の創出がないから今より酷い経済状況になることは目に見えている。エコポイントと国土強靭化計画は瓜二つに見える。麻生が同じ発想で同じ過ちを犯しそうだ。麻生の為すべき仕事は、決して国土強靭化などではない。政府を総動員して規制緩和と新分野への積極投資で成長戦略を練り上げ実行することだ。
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