物質・材料研究機構が除染に極めて有効な方法を開発した。原発事故がバラ撒いた放射性物質を効率よく除染するにはセシウムの可視化が必須といえる。今までに宇宙航空研究開発機構が半導体コンプトンカメラという放射線測定器でセシウムの可視化に成功している。これによりホットスポットを特定できるようになったが、特殊な機器で高価なのが欠点だ。一方物質・材料研究機構が開発したセシウム可視化は極めて簡単で廉価で精度も高い。その方法はこうだ。セシウムを含む土壌に蛍光プローブを溶かしたアルコールを噴霧し、そこへ紫外線を照射するとセシウムに汚染された箇所だけが緑色の蛍光を発する。その蛍光によりセシウムの位置をミリ単位でしかも目視で確認出来るので、汚染された箇所のみを選択的に除去出来るようになる。ちなみに蛍光プローブとはポリエチレングリコールの両端にニトロベンゼンと蛍光部位であるフェノール誘導体が付いたもので、合成も易しそうだしコストも安く出来そうだ。科学技術の発展が人類を幸福に導くことは間違いないし、日本経済発展の起爆剤になる可能性もある。安倍新内閣には更なる科学技術進展のための助成を期待したい。
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