まるで季節外れの花が咲いたようだ。ロンドン五輪では金メダル獲得ゼロに終わった柔道男子が、グランドスラム東京大会で4つの金メダルを獲得した。五輪監督だった篠原は寡黙、新監督になった井上は饒舌に解説をしていた。果たしてその勝因は何だったのだろうか。日本の快進撃は一見監督交代によるように見える。しかし井上は今は単に居るだけの存在だ。今までの篠原の努力が季節外れに咲いたと見るべきだろう。監督の気質で選手の育つ速度が異なるように感じる。寡黙な監督は遅く、饒舌な監督は早い。しかし監督にとって大切なのは寡黙や饒舌などではなく、自らの経験からくる人生哲学だと思う。そう考えると井上の監督業は時期早々のような気がする。格闘家という寄り道をした吉田こそが最適の新監督であったと思うが、井上には頑張って経験を積んでもらうしかない。
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