就任当初から疑惑付きの田中法相が辞任し、老齢を理由に継続を固辞した滝前法相が復帰した。田中には暴力団絡みの話が付き纏い、献金問題や復興予算流用や国会欠席など辞める理由には事欠かないが、辞任理由は体調不良とか。ウソをウソで固める政治の世界とはこのことを言うのだろう。野党もマスコミも首相の任命責任を追及して政局に持ち込もうとしているが、そもそも法相辞任の責任は誰にあるのだろうか。民間会社では抜擢人事もあるが思いもよらぬ失敗人事もよくある。一々任命責任を追及していたら仕事は進まない。従って民間では任命者が仕事の出来ない部下を正当にダメ男と評価し更迭するので、任命者に任命責任を問うことは殆んどない。民間ではダメ男君が責任を取るものだ。ところが政治の世界ではダメ男君の任命責任を首相が取る習わしらしい。優秀な平社員が取締役に抜擢されても、取締役の仕事を優秀に出来るとは限らない。評価はあくまで就任前の実績と可能性だ。就任後の実力は未知数。大臣も同じ。昔のボロがバレテしまったり無能だったり失言したりすると入院してしまう。かくして目出度く更迭が体調不良による辞任に変身する。ダメ男君の首の挿げ替えを宣言出来る首相の出現が政治を本道に戻すように思えるのだが。
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