プラチナは化学的に非常に安定でかつ高価なため装飾品に多く利用されているが、安定なるが故に精製回収が難しい。王水以外には溶けず、その廃液処理が大掛かりとなり採算が合わないのが欠点。産出量は年間約200トンと少ないが、反面用途は装飾品、自動車の排ガス触媒や点火プラグ、化学工業の水素化反応触媒、燃料電池等と多岐に渡る貴重な貴金属だ。ところが昔から王水にしか溶けないと言われていたプラチナを、東大生産技術研究所がスクラップ中のプラチナをマグネシウム合金にしてから塩酸で溶かすという比較的簡単な技術を開発したとのこと。この方法で本来は全く溶けないプラチナをほぼ全量回収出来るという。日本はプラチナを含んだ電子機器スクラップの宝庫だ。スクラップが白金鉱山へと大変身する技術だ。まさにプラチナ級の技術開発と言える。官民あげて早期の実用化を図るべき技術に違いない。
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