過去50年で最悪の干ばつに見舞われている米国ではトウモロコシが高騰し、牛を飼育する酪農家を悩ましている。米国は世界のトウモロコシの半分を生産し、用途の6割は飼料用なので、この問題がいかに大きいかが分かる。先月頃はトウモロコシの高騰で採算が合わず、牛を手放す酪農家が続出しているというニュースがあった。そして今月は、コスト削減のためクッキーやグミ、マシュマロ、チョコレートなどが入った混合飼料を与える酪農家が現れたというニュース。トウモロコシのでんぷん質の代わりとなる安いものなら何でも使うと言う。そのうちチョコレートを多量に食べた牛からミルクココアが搾れるようになるかもしれないし、食肉として「香り牛」なるブランドも出てくるかもしれない。いま米国のトウモロコシ消費の半分はバイオ燃料向けになっている。「香り牛」ブランドが確立する前に、馬鹿げたバイオ燃料消費を早急に止めるべきだと思う。
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