中国の経済開発区に誘致された王子製紙の工場計画が、排水に発がん性物質が含まれていているとのことで住民の抗議デモに見舞われ、南通市政府はこのプロジェクトを永遠に停止することにしたとのこと。ウッドパルプと紙の工場と火力発電所及び汚水処理場の排水を100km離れた海に放流する計画で、反対しているのは放流先の漁民。王子製紙は日本と中国の環境基準に従って浄化処理していて、健康、環境への影響は無いと主張しているが。100kmといえば、東京の排水を熱海で放流するのと同じ。熱海の住民が反対するのは当然だろう。しかし一昔前の中国ではこのような反対などはなかった。中国人が文化的に一歩前進した証と見るべきなのかもしれないし、反対に反日思想の教育結果かもしれない。いずれにしても「中国は世界の工場」という位置付けが全くなくなってしまった決定的な実証例だろう。この歴史的な流れの中で、中国進出を図る王子製紙は頓馬な企業の一つと言えるのではないのだろうか。
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