後世に残すべき遺産として、文化遺産、自然遺産、危機遺産、近代化遺産、無形遺産等々色々あるが、機械遺産なるものもあるらしい。2007年に日本機械学会設立110周年を記念して設けられた制度で、学会が機械技術の発展に貢献したとして認定した記念物とのこと。機械遺産の選定基準は、社会発展に貢献した機械であることと、現存していて実際に動かせる状態であること。貢献の尺度は当然のこととして、現役であることという点がユニークだ。今年は、ウォシュレット、リコピー、ステンレス車両、吉野山ロープウェイ、最古の動力旋盤等が選ばれたとのこと。ウォシュレットの起源は米国。医療器具として誕生したが、TOTOが輸入販売後家庭用に改良した。日本での温水便座の家庭への普及率は70%以上。自分も毎日お世話になっている。発想は外国、実用化は日本、の王道を行っている。この機械遺産を知った機会に、吉野山ロープウェイが元気なうちに一度乗ってみたいものだと思った。
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