相当久し振りに日経の三面が真面な記事を載せている。「塩害で荒れた農地は沃野に変わる」という記事。東日本大震災の津波で東北地方の田畑は壊滅的な被害を受けた。津波によりナトリウムが2倍も増え、塩害のため作物の実りは絶望的なはずと言われていた。しかし今日の日経によると、海のミネラルが陸に留まりカリウム、マグネシウム豊富な沃野に変わりつつあるという。ナトリウム濃度は表土の混合で水はけを良くすることと梅雨の大雨で大幅に低下し、土壌の酸性化は無償の鉄鋼スラグで中和することにより防いだ。実際に青いイネが順調に育っているとのこと。農水省の塩害マニュアルでは「海底土砂を田畑の外へ除外する」だが、重労働でコスト高。しかしこの方法は「海底土砂を除外せず田畑の土と混ぜるだけ」で、効率的だけでなく沃野が得られ一石二鳥。これを発案し実証したのが東京農大の後藤教授。まさに地についた研究だ。東北地方の早期復旧を願う。
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