ムバラク前エジプト大統領とこのブログには、微かではあるが縁がある。このブログを始めたのは昨年の2月。その時の書き出しが「2011年2月12日テレビ放送のトップニュースはエジプトのムバラク大統領辞任であった。ついにイスラム社会の民主化が本格的に始まろうとしている。この歴史的転換点と同時期にブログを始めることになった。これから更に加速化する時代の流れの中で何を感じ、何を書くことになるのか、胸がワクワクしている」。そして今日のニュースによると「ムバラク前大統領が心停止」。チュニジアで端を発した「アラブの春」でムバラク政権は崩壊した。そして今エジプトでは、治安が悪化して観光客が激減し経済は疲弊している。初めての大統領選が行われイスラム主義ムスリム同胞団の大統領が生まれた。しかし国の実権はムバラク時代の軍評議会が握っている。これからムスリム同胞団と軍評議会との権力闘争がエスカレートすることになる。しかしそこには「アラブの春」を動かした国民は存在していない。そこにエジプトの悲しい現実がある。
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