我が家は教育一家なのかもしれないと思うことがある。教育関係の経験者は義母だけだが、カミサンも自分も他人を教育することが好きそうだ。今日テニスコートに友人の一人娘が許婚を連れてきた。この一人娘と初めて会ったのは10年前くらい。なかなか素直だが芯のある子で扱いにくそう、そんな第一印象だった。教育のし甲斐がありそうな気がして、一目で気に入って「家に連れて帰りたい」と思ったし、実際言ってしまったことを覚えている。許婚は今時いるのかなというほどの好青年。「いい人に巡り合えてよかったね」と言うと、肯きながら「当時は本当に連れて行ってほしかったのよ」と言っていた。「家に来なくてよかったね」とは言いながら、家に来ていたらこの一人娘の人生はどう展開していたのだろうかと、不安でもない期待でもない感覚が眼の前を過ぎっていった。今、我が家の庭では、野良猫の餌付けを義母がしている。「フーッと言わないの、ニャーと言いなさい」と声が聞こえる。まさに我が家は教育一家に違いないことを実感した。
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