欧州債務危機対策が最大の争点になったフランス大統領選の決選投票とギリシャ総選挙がいよいよ明日に迫った。フランスでは緊縮財政路線を唱えるサルコジが改革嫌いのオランドにリードされ負けそうだ。そしてギリシャでも緊急融資を受けた後の緊縮財政政策に不満を持つ野党に勢いがあるとのこと。旗向きは既に変わりりつつあり緊縮財政反対派が勝利することは間違いなさそうだ。そしてその結果として、フランスは天国経由で奈落の底に、ギリシャは地獄経由で天国に行きそうな気配がする。一方日本では自民に愛想を尽かし民主に改革を期待したが、今や民主は自民時代よりも酷い反改革派に成り下がってしまった。郵政民営化の後退はもとより道路行政は自民以下のドケン行政に落ちてしまった。「前門の虎後門の狼」という諺がある。一つの災難から逃れたと思ったらまた別の災難に出会うことのたとえだ。日本は「前門の自民後門の民主」の時代と言える。フランスとギリシャと日本はシンクロナイズしているようだ。しかし、日本はバブル崩壊後の年数ではEUよりも先輩だ。EUが後門の狼の出現に怯えている間に、日本では既に狼の次に出番を待つ「維新の会」という大蛇が待ち構えている。
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