今日の日経朝刊の見開き2頁と3頁は対照的な記事が載っていてある意味で鮮やかさがあった。右側2頁には、国家公務員の天下り斡旋を監視する再就職等監視委員会の人事が設置以来3年もの間決まらなかったことと、たった8人しかいない国民新党が党分裂しそうだという記事。一方左側3頁には、政治家を除く有識者で内閣を構成したモンティ政権が、危機打開へ超党派で対応し緊縮財政、年金改革を片付け危機収束が開けつつあるという記事。成果としては全く対照的な記事ではあるが、一点だけ共通しているものがある。政治家は全く機能していないということだ。今のような情報伝達速度の速い激動の時代には旧態然とした政治システムは機能しない。元々政治家は目先の人気や既得権に縛られて本質的に改革は出来ないものなのに、政治家は改革を叫び国民は政治家に改革を期待するから、物事は進まなくなってしまう。激動の時代は政治家を除く有識者が長期的な政策を立案し、国民に短期的な痛みを丁寧に説明するやり方が適している。いや、今後この激動は止まることはないだろうから政治家不要の時代が続くことになるはずだ。「政治家」という職業が死語になるときにユートピアは実現することになる。
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