千年に一度の津波対策として、気仙沼大島をぐるっと11mの堤防で囲む案や、九十九里に高い堤防を張り巡らす案が浮上しているとのこと。定かではないが、県が立案し地元は反対しているらしい。風景や観光か、人命優先かの選択が問われている。気仙沼大島は学生時代に行ったことがあるが風光明媚な島だった。津波で家族を失った人々が人命優先を主張するのは分からなくはないが、果たして本当に高い堤防が必要なのだろうかと疑問を覚える。そこに住む住民は高い堤防に囲まられれば、まさに日常は塀の中の生活になる。子孫たちは殺風景で閉じ込められた環境下で未来永劫暮らすことになり、勿論観光では食べていけなくなる。住民は誰も望んではいまい。人命を優先する方法は堤防以外にいくらでもある。緊急時避難所として高い頑強な建物を建てれば済むことだ。昼のテレビ番組でコメンテーター長嶋一茂が堤防を張り巡らし人命を優先すべきとコメントしていた。元来常識が欠如している一茂のコメントは的外れで偽善を感じる。最近のテレビ番組ではこのての薄っぺらで思慮のないコメンテーターが多すぎる。復興対策は上から目線ではなく、住民目線で進める必要があると思う。
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