厚労省は介護職員の給与水準を維持する財源を確保するため、高所得の大企業サラリーマンの介護保険料を増やすことを考えている。介護職員は他業種に比べて給与水準が低いとして平成21年度に創設された「処遇改善交付金」が来年3月で期限切れとなるからとのこと。確かに介護職員の処遇は悪すぎる。ところが大企業サラリーマンが加入する健康保険組合は高齢者医療制度への拠出金の負担増や企業の経営合理化による保険料収入の減少等により、経常収支が赤字に陥る健康保険組合がほとんどだ。現に西濃運輸健康保険組合は継続困難なため2008年に解散してしまったような状況だ。厚労省は傷口に塩を塗り込むつもりなのだろうか。このところ政府は次々と増税や徴収料アップと言い出し図に乗りすぎ始めている。そろそろ野田のハネムーン期間は終了。増税や徴収料アップの議論は終結させ、本腰を入れて行革に取り組むべき時期に入ってきた。第一弾として国家公務員給与の2割削減を目指すべきだ。そのためには公務員給与の2割を共済組合費として徴収し、その増額分を全て介護職員の給与水準アップに充てる。その後は公務員給与削減分だけ共済組合費を元に戻していく。こうすれば介護職員の処遇改善と国家公務員給与2割削減を同時に達成することが出来るはずだ。痛みを伴わない増税はあり得ない。
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