ユッケはあまり好きではないので食べないが、最近焼肉屋からユッケが消えたことに違和感を覚える。「焼肉家えびすの食中毒事件」をきっかけに施行された生食用牛肉加工の新基準について波紋が広がっている。基準通り湯煎すると生肉ではなくなってしまうとか、基準を満たす生肉を調達出来るかとか、設備の問題とか、基準が厳しすぎて現実的ではなくこれではユッケは出せない状況らしい。基準改正理由が、今まで余りにもユッケ食中毒が発生し過ぎたためというのであれば、今回の新基準も致し方ないと思うが現実はそうではない。ユッケ食中毒が頻発していたわけではなく「焼肉家えびす」の杜撰な管理が特異的だったのだ。厚労省の的外れな過剰反応が、無駄なコストアップを強制し、かつ食文化を破壊している。厚労省のやることは非常識なことが多い。メタボ診断基準もその一つだ。現在日本のメタボの必須条件は腹囲(男85cm以上、女90cm以上)。当初から科学的根拠が疑問視され現在では根拠なしとされている。新潟大学医学部岡田正彦教授の「がん検診の大罪:新潮選書」も指摘している。メタボ診断基準は科学的根拠がないばかりか、いたずらに病気を作り出し医療費を増大させている悪効果しかない。早急にメタボ診断基準を改正すべきだ。就任早々たばこ税所管の取り込みを狙った小宮山厚労相が常識ある厚労省に変革できるのかは極めて疑問、と言うよりは、ユッケ新基準で底が見えてしまったようだ。
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