福島原発事故の原因究明に当たる「事故調査委員会」の設置法が成立した。調査委は次期臨時国会で国会内に設置される。国政調査権に基づく強い権限を持っているのが特徴で、菅前首相や東京電力幹部らを参考人招致することや資料の提出を要求することも出来る。審議は原則公開され、6カ月後をめどに報告書を衆参両院議長に提出することになっている。野党の要求を丸呑みした結果設置される調査委には、政府から独立した立場で事故の核心に迫ることが期待出来る。一方このブログ(7月14日)にも書いたが、政府には失敗学の提唱者畑村洋太郎教授を委員長とする「事故調査・検証委員会」が設置されている。この委員会には参考人招致や資料提出の請求権もなく、そもそも責任追及は目的としないと明言している。まさに政府お抱えの御用学者によるお手盛り委員会の様相だ。結果は待つまでもなく隔靴掻痒の結論になるだろう。菅政権下にできた本部や委員会等は役に立たないものが多かった。何れにしても早急な原発事故原因究明が必要だ。「事故調査・検証委員会」ではなく「事故調査委員会」に期待したい。
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