BSフジの「ガリレオX」は、科学や科学技術に関わる新しい動向や注目の研究を、わかりやすく伝える科学ドキュメンタリー番組だ。今朝は「深刻化する宇宙ゴミ(スペースデブリ)問題:監視の最前線と最新のデブリ除去技術」を放送していた。旧ソ連がスプートニク1号を打ち上げて以来、世界各国で4,000回を超える打ち上げが行われ、その数倍にも及ぶデブリが発生し多くは大気圏へ再突入し燃え尽きたが、現在もなお4,500トンを越えるものが残されている。デブリの主な発生原因は、冷戦時の米ソの人工衛星破壊実験であり、最近は中国の弾道ミサイルによる人工衛星風雲1号の破壊だ。スペースデブリは地上300~450kmの低軌道では秒速8kmの超高速で移動しており、超高速のため1cmのデブリでも衝突すると大砲で撃たれるのに等しいほど破壊的な脅威があるらしい。番組では事業仕分けで話題になったJAXAがデブリ除去技術を開発していることが紹介されていた。大切な研究だ。JAXAに限らず公立の研究機関は研究の意義、効果等をもっとアピールすべきだと思う。それが事業仕分けにも繋がるが、反対にサポーターを得て研究費上積みになるかもしれない。デブリといえば、NASAが人工衛星落下の注意報を出した。20年前に打ち上げられた重さ6トンの大気観測衛星が23日にも大気圏に再突入する。大半は再突入時の摩擦熱で燃え尽きるが、26個の破片(計532kg)が地上に落下し、人に当たる確率は3200分の1と推計しているとのこと。頭上に注意あれ。
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