北海道の泊原発3号機が調整運転を終え営業運転を再開した。3号機は1月に定期検査を終え大震災前の3月7日に調整運転に入った。通常は1か月ほどで営業運転に移るが5か月続いた。原子力安全・保安院の最終検査と原子力安全委員会のチェックを受け高橋知事が容認し営業運転に入った。ただし調整運転と営業運転の違いは知事の承認の有無だけであり、ともにフル稼働で電力を供給している状態であり両者には物理的な相違は何もない。一方新潟県の泉田知事は、再稼働要件のストレステストは単なる気休めでしかなく福島原発事故の反省が生かされなければ意味がない、従って再稼働は反対と言っている。この北海道と新潟の知事は正反対の意見となっているが、ともに正しく同時にともに間違っていると思う。まずは現状ベストの安全チェック方法で再稼働の可否を判断し仮運転を認可する。一方福島原発事故の反省を含めた安全チェック方法を早急に作成し、出来次第全原発をチェックする。チェックがOKとなった原発は即稼働し、NGとなったものは廃炉または条件を満足するまで停止にする。同時に政府は今後の電力供給について基本政策を立案し原発の今後の道筋を明確にする必要がある。日本中の原発が全て停止しまう状況にあるが、その原因は地元の反対では決してない。福島原発事故の反省が何時まで経っても出てこないことと、政府の電力基本政策の見直しがないことが、国民を不安に陥れているからだ。原因と見通しが明確になれば物事は進むはずだ。
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