通信社や記者クラブからの情報をただ垂れ流している状態にある新聞テレビ放送ではあるが、良質なテレビ番組もあることを見つけた。BS朝日の「いま世界は」だ。日常のニュースでは断片的にしか伝えない世界の重要なニュースや経済をその後も含めて動きなどを要領よくまとめていてわかりやすい。海外支局を活用し丁寧に事件のその後の状況や事件の持つ意味をレポートしている。昨日は東日本震災復興に参考になるよう、世界各国の被災後の状況をまとめていた。インドネシアは人々が津波の恐ろしさを忘れないように津波博物館を建てたこと。ニュージーランドは震災地に復興庁を置き、復興庁長官に民間人を充て強力な権力を与えたこと。復興アイデアを一般募集し何万と集まったアイデアを基に計画を練り上げていること。長官は懸命に被災者の要望と権力のバランスをはかっていること。ハイチは副首相の任命問題で首相と議会が揉めていて未だに援助金を使う件名が設定出来ないこと。アメリカのグリーンズバーグ市はトルネード被災直後市民が議論して市民の意志で、最先端のエコの町に生まれ変わったこと。今では全米からの見学者が絶えないほど脚光を浴びていること。これらを踏まえ東日本震災復興への提言を行っていた。日常のニュースは事件発生時は報道するが、その後は報道しないことがほとんど。その中でこの「いま世界は」はぴか一の内容だ。やはり地道に自分の足で稼いだ情報は、独自性があるだけでなく迫力があり説得性もある。安易に韓流ものに頼らずに「いま世界は」に続く番組作りを志向していけば、マスコミにも浮かぶ瀬もあるかもしれない。
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