HDDの新技術

超大容量HDD実現の可能性のある新たな物理現象が発見された。日経およびアメリカ物理学会の専門誌Physical Review Lettersによると、九州工業大学岸根順一郎准教授はロシアのウラル州立大学との共同研究の結果、スピンの回転方向と上下方向を同時にコントロール出来る現象を発見したらしい。ちなみに現在のHDDは上/下スピンを下/下スピンに変換することにより、「1」と「0」の2種類の信号で情報を保存している。これにスピンの回転方向も加わることになると思われる。HDDは、10年前は100GBが主流だったが、今では3TBが1万円以下で購入できるようになるなど、大容量化、低価格化が進んでいる。水平磁気記録から垂直磁気記録への技術が進歩したためだ。今回の発見はこの延長線上にはなく、一段と高密度化がはかれることになりそうだ。フラッシュメモリーに一部置き換わりつつあるHDDに救世主が現れそうな状況になってきた。是非ともこの新発見を実用化技術に繋げてもらいたいものだ。日本の研究者恐るべし。