生活保護を受けていた人々が、原発事故の補償金や義援金を収入とみなされ生活保護を打ち切られたとのこと。厚労省は、世帯の自立のために生活用品などの購入にあてる金額などは収入としないものの、総額が自立のためにかかる費用を上回った場合は、それ以上の金額を収入と見なすことを先月、各地の自治体に通知していた。各市は厚労省指針に従い打ち切った。生活保護は、受給者に収入があれば減額や打ち切りがあるのは当然だろう。しかし、はたして補償金や義援金が収入と言えるだろうか。補償金とは、原発事故により被った損害の一部を返してもらう金であり決して収入ではない。義援金とは、災害にあった人に対して寄付した金であり、金額の多い少ないで収入とみなすのもおかしい。義援金の総額は寄付する人の支援の気持ちで決まる。焼け太りに義援金を出す人はいない。義援金を出した人は、それにより生活保護が打ち切られたことを知ったら一種の後悔を感じるに違いない。日本弁護士連合会は生活保護打ち切りの是正を求める会長声明を出した。当然だろう。厚労省にはもっとやるべき仕事がある。被災地では感染症、悪臭、放射能、PTSD、衛生状態等々苦しみの種は尽きない状況だ。厚労省は真っ当な仕事をするべきだ。
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