菅首相が突如6日夜、浜岡原発のすべての原子炉停止を中部電力に要請したことを表明した。首相のこの言動は如何に評価すべきだろうか。もし菅が東海地震が明日にでも起こりかねない緊急極秘情報を掴んで、国民の動揺を抑えるためそれには言及せずに、原子炉停止を要請したのなら、有能な首相の判断といえる。しかし、もし東海地震の情報が従来通りのものをベースにした判断であれば、菅の得意な場当たり的なものといえる。首相としては落第だ。むしろ日本にとって菅は害そのものだ。昨年政府がまとめたエネルギー基本計画は、原発を3割から5割に増強することになっている。この計画と浜岡原発の関係を明確に説明する必要がある。日本列島は地震の巣窟だ。全国の原発はその上に建設されている。浜岡以外の原発をどうするのかの考え方も明らかにする必要がある。原子炉停止を突然表明することによる経済的影響と国民の動揺を頭に入れていたのか。これは正しい政治判断ではない、単なる思い付きだ。東日本大震災の初動遅れと無策ぶりから国民の目をそらすためのパフォーマンスではないのか。普通の理系人間であれば全体の状況と浜岡との関係を論理的に明快な説明が出来るはずだ。菅は学生時代はアジテーター技術にのみ熱中し理系頭脳の鍛錬を疎かにしてきたのではないのか。
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