世界が日本のソーシャル・キャピタルに注目し驚嘆している。ソーシャル・キャピタルとは、人間関係の豊かさこそ社会の資本としてとらえる概念だ。簡単に言うと、信頼関係、社会規範、ネットワークなどの構築度を指している。ソーシャル・キャピタルが豊かな地域は、政治的コミットメントの拡大、子供の教育成果の向上や、近隣の治安の向上、地域経済の発展、地域住民の健康状態の向上など、経済面社会面において好ましい効果をもたらす。災害時における同朋意識と助け合いの精神は、間違いなく日本に根強く存在するソーシャル・キャピタルだと言える。この大震災でみられた鉄道・バスを待つ長い行列、停電を我慢し更に節電に心掛ける人々、避難所の助ける人助けられる人、被災者同士の助け合い、災害ボランティア活動、そして略奪も暴動もない。こういった日本人にとっては当たり前のことが、海外からは驚異の目に映る。日本はソーシャル・キャピタルという大きな宝物を持っている。日本のソーシャル・キャピタルは各国からのご支援に対し、とりあえずお礼の一部になるかもしれない。
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