昨日このブログに書いたように、テレビ局はこれまで連日万博の危険性・問題点を報道していたが、数日前からその報道をピタッと止めた。そして今日からは万博礼賛のオンパレードに切り替わった。NHKも民放も堰を切ったように万博が素晴らしいとして事細かく報道を始めた。大屋根は思った以上に迫力があるとか、各国のパビリオンが素晴らしいとか、まるでお祭り状態だ。テレビ各局は万博に協賛しているのだから、持ち上げる気持ちはある程度理解出来る。テレビは報道が仕事で、かつメインイベントの万博が開かれるのだから、万博開催に焦点を当てるのは当然かもしれない。しかし、余りにも節操が無いと言える。結局、テレビ局にとって、万博の危険性はさておいて、お祭り状態であれば良いという理由だ。これから半年間、万博は開かれる。でも、テレビ局は真実を報道すべきだと思う。万博が素晴らしければ、素晴らしいと報道すれば良い。でも、会場の危険性にはそれ以上の焦点を当てるべきだと思う。恐らく、来場者にとって、ガス爆発という危険と熱中症という過酷な見物ツアーとなるに違いない。それでも、その困難に乗り越えて「万博は良かった」と言える入場者が沢山いれば、少しは慰みになると思う。でもそれは無い。結果は半年後に出ることになる。否、もっと前に。
大阪・関西万博の開幕まで1週間を切った。ネガティブ要素は数多ある。パビリオンの遅れやチケットの売れ行きが悪いだけではない。屋外の電気設備地下ピットで、着火すれば爆発を起こしうる濃度を超えたメタンガスが検知された。目玉の大屋根リングの土台部分の盛り土の護岸が、約1100mのうち、半分以上の約600mも海水に浸食されてしまった。開催期間中に大屋根リングが崩壊する恐れも出てきた。大屋根リングの一番上は1周ぐるっと歩けるようになっているが、名前に反して屋根がない。また、テストランで大阪府民ら約3万人が入場したが、会場に入るだけで1時間半もかかった。期間中は1日最大22万7000人の来場者が想定されている。熱中症で多くの人が倒れるだろう。ところが、開幕が近づくにつれ、これらの報道は鳴りを潜めるようになった。何故なら、テレビ各局は万博に協賛・参画しているからだ。この状況は、兵庫県知事選で何も伝えないテレビ報道とソックリだ。テレビ報道が事実を隠蔽しているとも言えそうだ。
ETC障害に関し日本の有料道路には、根本的な大問題があった。NEXCO中日本は、各レーンで係員が1台1台に事情を説明し、通行料金の後払いをするためのQRコード付きの紙を配って渋滞に増長させた。更に利用者自身に後払いの作業を負わせた。現在の日本のシステムでは、やむを得ないことだったかもしれない。ところが、台湾では10年以上前から有料道路のETCレーンが無くなっているのだ。台湾のETCは、まず車のフロントガラスに「e-TAG」という電子シールが貼られる。ETC専用の車載器は必要なく「e-TAG」に内蔵されたICやアンテナを介して高速道路の通行状況が瞬時に分かり、クレカと連携すれば料金も自動に支払われるというもの。高速道路上の各所からの電波がエネルギー源となるため、電源すら必要ないのだ。独自のETCを全線で採用したことで料金所の人件費が削減され、ETC車載器も不要になり、料金所付近での減速時の事故なども大幅に減ったと言われている。何故日本の有料道路は前時代的なのだろうか。国交省の勉強不足か、やる気が無いかの何れかだろう。残念。
東名高速道路や中央自動車道などの自動料金収受システムETCに障害が発生した。今日午前0時半ごろに発生し、夜半の今でも終息していない。東京、神奈川、山梨、岐阜、静岡、愛知、三重の各都県17路線、100カ所以上の料金所、ETC専用レーンが閉鎖された。大渋滞が続いた。原因は、深夜割り引きの見直し作業によるものか、ハッカー攻撃かも分からない。最大の問題はNEXCO中日本の対処だ。最初は、単にETC入り口を閉鎖した。次に人海戦術で係員が1台1台切符を手渡した。それでも渋滞が解消されないので、入り口を開放し、後日料金を徴収することになった。NEXCO中日本の対処には2つの間違いがある。1つは、即入り口を開放しなかったこと。高速道路は、人間で言えば血管そのもの。己のミスなのに血液を止めてしまったのだ。異常時の対処マニュアルが無いのが致命的だった。NEXCO中日本は社会的責任・義務が欠如していると言わざるを得ない。もう1つは、利用者に大迷惑をかけていながら、料金を請求したこと。利用者にすれば、むしろ慰謝料をNEXCO中日本に請求したいところだ。NEXCO中日本の企業理念の始めには「お客さま起点で考える」とある。飾り物の基本姿勢を徹底的に学び直す必要がありそうだ。
石破首相は自身の商品券配布問題について「自分を見失っていたかもしれない」と語った。石破ほど言うこととやることが違う政治家は珍しい。総裁選の当初「解散ありきではなく、予算委員会後に信を問う」と言っていたが、即解散に走った。この時から、石破は前言を翻す信念の無い輩だと思った。日本製鉄はUSスチールを完全子会社化すると言っているのに、トランプには投資だとすり替えてしまった。日本製鉄にとっては大迷惑だ。立民から食料品の消費税引き下げを求められ「検討させてください」と実施に含みを持たせたが、財務省に言い含められ、翌日にはがらりと変身し否定してしまった。選択的夫婦別姓では、推進派から慎重派に宗旨変えしてしまった。ヘイト製造機と化した杉田水脈前衆院議員に関し「強烈な違和感は持っている」と言っているのに安倍派の圧力に負けて参院選比例代表で公認した。高額療養費制度の見直しでは、全面凍結に至るまで迷走に迷走を重ねた。高校授業料無償化と103万円の壁については、単に予算が少ないからという理由で、維新の意味の無い無償化に迎合した。要するに、石破にとっては予算成立と参議院選挙対策にしか眼中は無いのだ。これから日本は世界の荒波に揉まれることになる。乗り切るには、最低限石破が退場することこそベストだろうと思う。
3月28日ミャンマーでマグニチュード7.7の大地震が発生した。死亡3000人超、けが4700人余の犠牲者が出ている。未だに瓦礫の下に多くの人が残されている。ライフラインは止まったままだ。発生から1週間以上が経過した被災地では、死臭がするという。こんな状況下で、軍は民主派勢力への攻撃を続けているという。軍は一体何を考えているのだろうか。一方、1000kmも離れたバンコックでは、建設中の高層ビルが崩壊した。周囲の建物は崩れていないのに、中国の国有企業「中鉄十局」が建築を請け負ったビルだけが崩壊したのだ。事故直後、立ち入り禁止の現場に中国人が強引に侵入し、文書類を持ち出して逮捕された。一昔前中国で「豆腐渣工程」という言葉が流行っていた。豆腐のようなすぐ倒れる手抜き工事のことだ。直訳すると「おから工事」という。「中鉄十局」は、一帯一路で世界各地の建設工事をしてきた会社だ。中国共産党の建設活動と統治を掲げて、海外事業を展開している。中国共産党と一体なのだ。中国では、この崩壊事故は全く報道されていない。そのうち世界の各地で、同様な崩壊事故が起きるかもしれない。
トランプが相互関税を発表した。想定を大幅に上回り日本への税率は24%。世界中の株が暴落した。でも、トランプの関税に関する試算はいい加減だ。貿易赤字÷輸入額で計算したようだ。乱暴だが、一応目安にはなる。トランプは、この関税率が上限だから、後は交渉次第で下げられるかもしれないと言っているようだ。即座に報復するのもの良し、反論するのも良し、従順するのもよし、無視するのも良し、という状況で各国の対応が分かれている。トランプ関税は、自由貿易の終焉であり、他国への宣戦布告だと思う。まさに21世紀の経済戦争への突入だ。日本は輸出で生きている国だ。それが死にかかっている。ここは、米国と闘うしかない。でも、日本政府も経済界も闘う術は無いと思っている。しかし、あるのだ。トランプが常道を逸するのであれば、日本も常道を逸することは出来る。日本は、シラッとして24%を甘んじるべきだ。その上で、米国債の放出を図るべきだ。日本は米国債を、世界最大の2兆ドルを保有している。日本が大量に米国債を放出すれば、米国経済はクラッシュしてしまう。脅しには脅しだ。目には目を歯には歯を、を実行すべきときかもしれない。
トランプ大統領が輸入自動車に対する25%の関税賦課を命じる大統領令に署名した。それを受け石破首相は「あらゆる選択肢」が検討の対象になるとの考えを示した。小野寺自民政調会長は「日本経済の大きな危機になる」と警戒感を示した。武藤経産相は関税措置の対象から日本を除外するよう訪米し米商務長官に会ったが、子供の使いで何の成果も無かった。彼等に共通するのは「まさか、ウソでしょ!対策なんて考えてもいなかった」ということだ。政権担当としての危機管理能力が欠如しているといえる。百歩譲って、石破が遅まきながら「あらゆる選択肢を検討」するのを良しとしても、何の対策も打てないだろう。従来路線上で考えるから、有効な対策が浮かぶはずがない。まずは、トランプの頭の中を解析することだ。それが分かれば自ずから有効な対策が導かれるはずだ。敵を知らずして闘える訳が無い。ユデ蛙に勉強能力はあるのだろうか。
帯状疱疹ワクチンの接種で認知症のリスクが低下したという研究結果が国際学術誌に発表された。帯状疱疹ワクチンには、生ワクチンと不活化ワクチンの2種類がある。生ワクチンの帯状疱疹発症の有効性は50%で、費用は約1万円。不活化ワクチンは90%以上で約5万円。学術誌によると、不活化ワクチンの方が生ワクチンよりも、アルツハイマー病リスクが2~3割低下するとのこと。昨年、自分はそれ程老い先も長くはないから生ワクチンを接種しようと思ったが、有効性の高さに引かれ不活化ワクチンの方を選択し接種した。1回目の接種で腕が腫れ発熱もしたので若干選択を後悔した。でも、不活化ワクチンはアルツハイマー病にも効果が有るということで、元を取ったような気になった。今や帯状疱疹は若くても帯状疱疹を発症する人が増えてきているという。今日から、65歳以上の人は定期接種となり、自治体から7割程度の補助が出るようになる。帯状疱疹は、ピリピリするだけでなく、顔面神経麻痺、失明、膀胱・直腸障害、脳炎、髄膜炎といった重篤な合併症を引き起こす恐れもある。これを機に接種した方が良い。転ばぬ先の杖というところか。