彦根市の暫定予算から「ひこにゃん」の活動経費が削られたとのニュース。住民サービスの観点で必要最小限度の経費を盛り、役所が最低限機能するようなものしか計上しないと市長が判断したためだ。では「ひこにゃん」は彦根市にとって如何なる位置づけにあるのだろう。「ひこにゃん」はご当地ゆるキャラの初代優勝者で、現在も現役で観光に一役買っている。自分も現物の「ひこにゃん」を見たことがある。見るまではバカにしていた。子供騙しと思っていた。ところが、違う。癒やされるのだ。彦根市の集客に役立っていることを実感した。「ひこにゃん」以来、雨後の竹の子のように全国にご当地ゆるキャラが生まれた。でも、殆どは予算を切るべき代物だった。でも「ひこにゃん」は切るべきではないと思う。本予算が通る7月までは、市職員が代行する案もあるという。高額所得者を代役に立てるとは本末転倒だ。「ひこにゃん」の民間団体は7月までクラウドファンディングや募金で凌ぐという。支出ばかりで収入を考慮しない市長の見識を疑ってしまう。
3月29日午後11時(日本時間30日午前8時)がタイムリミットだった。しかし、メイ首相の離脱協定案は三度目も否決された。その結果、4月12日までに英国はEUに今後の方針を示さなければならなくなった。残された選択肢は二つ。合意なき離脱か離脱の長期延期かだ。結局、英議会では何も決まらず、メイは解散総選挙を言い訳に離脱の長期延期をEUにお願いすることになると思う。それにしても、何故これ程までに拗れたのだろうか。一つはメイの交渉力の無さと頑固さだと思う。もう一つは、EUの融通の無さだと思う。EUのトップは、トゥスク大統領とユンケル欧州委員会委員長だが、交渉の裁量権は無い。EU首脳会議の全会一致の決定が無ければ、何も自由に発言出来ず、かつ、独自の方向性を示すことも出来ない。今更英国が修正案を提示してもトップは自らyesとは言えないのだ。だからメイがいくら譲歩しても折り合う点など端から存在しないのだ。EUは強固な官僚組織と言える。英国民は、自国の混乱に注視するだけでなく、EUの体質も見抜くべきだ。されば自ずから選択肢は決まるはずだ。
東京電力が青森県東通村に「ふるさと納税」として4億円を寄付する方針とのこと。中断している原発建設を前進させることが狙いだ。極めて大きな返礼品が見返りと言える。ふるさと納税の3割返礼に固持し泉佐野市を対象から外した総務省は如何に対応するのだろうか。でも間違いなく目を瞑っているに違いない。それにしても東電は姑息だ。福島原発事故の被害者に対する補償をケチりながら、一方で東通村に大金を惜しみなくつぎ込む。東電がやるべき事は他にある。第一になすべきことは、未だに帰還出来ない人が4万人もいる福島県の復興を助けることだ。そのためには、本社を丸ごと福島県に移すべきだ。それも帰還可能となった原発事故地周辺がベストだ。産業が出来、人が増え、会社が納税し、潤沢な予算の下で復興が進むはず。更に、東電全員が原発事故の酷さを身をもって知ることになる。オマケに東電のイメージもアップするはずだ。三方全て良し。やらない手はない。
甲子園の2回戦星陵対習志野戦で、奥川投手を擁する星陵が習志野に敗れた。奥川投手と言えば、田中二世の呼び声が高い。2回戦で敗退したのは意外だった。意外な出来事はもう一つあった。試合後の奥川取材オンエア中に星陵の監督が割り込み「習志野はサイン盗みをしていたので問題提起する」と発言。そして習志野の監督に向かって抗議。大会規則では「サイン盗みを禁止する。審判は注意して止めさせる。罰則は無い」となっている。試合中星陵監督はサイン盗みを抗議したが、審判員はその事実は無しと認定した。自分はサイン盗みの場面を見ていないがこう思う。互いチームのサインまみれで進行するのが現代野球だ。だから、如何にサインが盗まれないようにするか工夫し、相手は如何にサインを解読するかに力を注ぐ。監督も選手も、常に相手チームのサインを見ながら自らサインを出し試合を続けている。走者2塁の時、走者がキャッチャーのサインを見て打者にサインで伝えることが問題になりやすい。星陵の抗議もこれだった。でも、星陵はサインを出すのをキャッチャーから投手に変更している。対処法はあるし出来るのだ。ぶっちゃけ全てのチームがサイン盗みをしている時代だ。星陵の敗因は監督の至らなさにあると思う。
米連邦航空局FAAの信頼が揺らいでいる。ボーイング737MAXがインドネシアとエチオピアで相次いで墜落した。原因はまだ解明されていないが、失速を防止する制御ソフトの欠陥がクローズアップされている。問題は3つある。ボーイングが早急にFAAの認可を取るために新制御システムを搭載したのにFAAに申請しなかったこと。ボーイングがパイロットに新制御システムの研修・教育をしなかったこと。新制御システムの一部をオプションにして安全よりも価格を優先させたこと、だ。制御ソフトの欠陥は1時間で治せる程度のものだという。ところが運航再開はほど遠い。何故なら、FAAの信頼が落ちたからだ。墜落事故で各国は運航を停止したが、FAAが問題なしとしたため米国の運航停止が後れを取った。今までは、FAAが認可すれば各国もFAAに右に倣えで認可していたが、各国はFAAを信用しなくなった。各国独自で確認作業をすることになった。FAAは二度とミスが無いよう慎重に確認作業をしているので認可には時間がかかる。各国にとっては慣れない作業なので、それ以上に時間がかかるはずだ。ボーイングの経営判断ミスとFAAの怠惰で、世界の航空界の勢力図が一変しそうだ。
経産省の原発優遇政策がクレージー過ぎる。経済産業省が、原発で発電する電力会社に対する補助制度の創設を検討しているという。原発でつくった電気を買う電力小売事業者に費用を負担させる仕組みだ。結局消費者が払う電気料金に上乗せされることになる。モデルにしたのは米国のニューヨーク州が導入する「ゼロ・エミッション・クレジット」という制度。経産省は原発を温室効果ガスを排出しない「ゼロエミッション電源」と位置づけ、環境への貢献で付加価値をもたらしているという屁理屈を並び立てている。問題は二つある。一つは、原発は環境に貢献していないし、寧ろ日本では放射能汚染をまき散らしている。最も環境を悪化させている。原発はゼロエミッション電源ではない。もう一つは、電力料金は総括原価方式が採られていること。総原価に報酬を上乗せしたものが電力料金になる。つまり一定の利益が上乗せされるから決して赤字に陥ることはない。その利益の上に原発は更に利益を上乗せしようとしているのだから、開いた口が塞がらない。経産省はクレージーとし言い様がない。
日本の調査団が歴史を覆す発見をしたかもしれないとのニュース。鉄の歴史だ。人類の歴史は道具の進歩により繁栄が左右されることが証明されている。定説では鉄を発明したのはヒッタイトだとされている。それまでの青銅器時代から鉄器時代へと変革を起こした。その結果、今のトルコの位置にあったヒッタイトは、高度な製鉄技術でメソポタミアを征服したという。今から3200年前頃の話だ。その後、突然ヒッタイト帝国は滅亡する。滅亡の原因は、海の民説とか食糧難とか言われているが、余りハッキリしていない。今回の発見は、ヒッタイトよりも1000年前に鉄が存在していたという事実だ。ヒッタイトよりも1000年前に鉄を製造していた民族が存在していたというのだ。勿論、ヒッタイトの1000年前には青銅すらも存在していなかったに違いない。と言うことは、歴史の進歩は、物質の発明ではなく物質の有効利用だということだ。だから、歴史は面白い。新たな事実が発見される度、歴史は塗り替えされることになる。子供の頃、考古学者になりたいという夢があった。もし、その道に進んでいたら、今自分は何をしているのだろうかと思う。夢は果てしない。
日本民間放送連盟がAMラジオ放送を止めてFM放送に乗り換えることが出来よう、総務省に制度改正を要請するという。問題は設備の老朽化だ。設備費用がAMよりもFMの方が比較的安く上がるためだという。AMは振幅変調で広範囲に届くがノイズに弱い。FMは周波数変調で高音質だが放送域は狭い。だから、AMはパーソナリティのおしゃべり番組が多く、FMは音楽番組が多い。自分は普段の生活でラジオを聴くことは殆ど無い。例外として、床屋での散髪中とかゴルフに行く途中の運転中とかにAMを聴くことがある。特にAMに拘っている訳ではないが、パーソナリティのおしゃべりが、気軽で心地よい。FMでおしゃべり番組が少ないのは放送局側が勝手に音楽番組に特化しているからだろう。FMでおしゃべり番組専門局が出来るのは賛成だ。AMがFMに乗り換える際の最大の問題は、受信出来ない地域を如何に無くすかだろう。ラジオは災害時の命綱になる。FMの局数を増やすよりは、難聴地域を無くすことが重要だと思う。
自分が初めて焼酎を飲んだのは、九州の新入社員研修の夜のいも焼酎「白波」だった。いも焼酎は滅茶苦茶臭くて鼻を噤んで飲んだ。翌朝二日酔いになり、朝食の味噌汁の香りが「白波」の臭さとなり、吐き気がしたことを今でも覚えている。苦い思い出だ。研修が終わり、初任地東京から静岡に転勤した。そば焼酎「雲海」の飲み易さが気に入った。焼酎好きの友人がむぎ焼酎「二階堂」が旨いと教えてくれた。むぎ焼酎は癖も無く香りが良い。そしていつしかむぎ焼酎「いいちこ」に替わった。宮崎県に転勤すると、飲み屋はいも焼酎「霧島」一色だ。初めていも焼酎の旨さを知った。再び静岡に戻り、焼酎も「いいちこ」に戻った。久し振りに「霧島」を飲んでみたが、旨いと感じなかった。土地が旨さを引き出すのかもしれない。退職した後も「いいちこ」だったが、数年前から樫樽で貯蔵熟成のむぎ焼酎「隠し蔵」に替えた。樽の香りと滑らかな飲み口とほのかな甘みが気に入っている。今後も「隠し蔵」を替えることは無さそうだ。でも「隠し蔵」には一つの欠点がある。旨過ぎて飲み過ぎてしまうことだ。もう70歳を過ぎたのだから論語「心の欲する所に従えども矩を踰えず」の心境に達しなければいけないのだが。
我が家の周りは、広い敷地が分割され戸建てラッシュだ。その殆どが2バイ4。しかも、サッシにはLIXILの文字が目立つ。LIXILのワッペンは錦織の袖にも付いている。LIXILは好調なのかと思っていたが、内情は危うそうだ。会社の存亡をかける争いが続いているらしい。昨年、瀬戸CEO兼社長が何故か退任させられ、創業者一族に経営が戻されトーヨーサッシで住生活グループ創業者の長男だった潮田氏が会長兼CEOに就いた。その人事の経緯が不透明と言われている。更にその後潮田による会社の私物化が始まったとのこと。旧INAX系社員が流出しているという。投資会社が潮田の辞任を要求し、遂に旧INAX一族も辞任要求の狼煙を上げた。LIXILは元々トーヨーサッシとINAXの合弁会社だ。LIXILとは「住LIVING」と「生活LIFE」から作られた造語とのこと。最早LIXILはLIとILに分解しそうな状況にある。創業者一族が元凶になり会社を潰すのは残念としか言い様がない。
メイ首相は打たれ強い。メイ首相のEU離脱案は英議会で2度も大差で否決され「合意なき離脱」は免れたものの「6月末まで離脱延長」が議会から承認された。意気揚々とEU会議に乗り込んだが、EUはメイ首相に4月12日までに「合意なき離脱」か「離脱の長期延期」のどちらかを選ぶように言い渡した。メイの「6月末」案はEUに蹴られて「4月12日」に短縮させられた。英議会で2回も殴られ、EUには平手打ちを喰ったようなもの。普通の人ならもうとっくにのびている。このまま帰れば子供の使いだ。EUの御用聞きのようなもの。打たれ強さが交渉を泥沼に引き込んでいる。迷走させた要因はメイの交渉力の弱さにもある。この交渉のスタートはEUの「英国にいいとこ取りはさせない」からだった。だから交渉の主導権は常にEUにあった。でも英国が本気で離脱を目指すなら、同意なき離脱も選択肢の一つと打ち出すべきだった。合意なき離脱は、EUに英国以上に打撃を与える。合意なき離脱から交渉を出発すれば、主導権は常に英国側にあったはずだ。どうやら、メイの交渉力の弱さと打たれ強さが英国を迷宮へ導いているようだ。
タクシー規制がほんの少し緩和されそうだ。国交省がタクシー運賃のルールを見直し、乗車前に運賃を確定するサービスを解禁するという。車を降りるまで運賃が分からないのは不安だ。パリでタクシーに乗った時そう感じた経験がある。特に訪日客は相当不安に感じているはずだ。解禁されれば利用者は増えるに違いない。タクシー規制は多い。相乗りも規制されている。でも深夜の駅前で長い行列で待たされる客にとっては、相乗りはありがたい存在だ。ましてや、Uberのような素人が運転するタクシー擬きの規制撤廃など夢のまた夢的存在だ。しかし、タクシーの無い田舎などでは極めて重宝な交通手段になる。全国一律に規制すること自体が間違っていると思う。国交省が少しだけ規制を緩和しようとする試みは、小さいが大きな一歩だと思う。お上意識がお客意識に変わりつつある兆しなのかもしれない。
ピエール瀧がコカイン使用容疑で逮捕された。主役ではないが存在感のある名脇役だったから、出演頻度が高い。契約違約金として数十億円が見積もられている。ピエールは逮捕後、20代からコカインや大麻をやっていたとゲロしている。後になって思えば、ピエールの役柄は自信満々でテンションが高かったものが多い。テンションの高さが役者としての存在感を表していたとも言えそうだ。言葉を言い換えると、コカインが役者を創っていたのかもしれない。現在放映中の番組は、代役を立てて撮り直すという。過去に出演した映画や番組も放送禁止になるという。魔女狩りに似ている。被害は甚大だが、正しい選択なのだろうか。問題は逮捕以前に撮り終えた作品の扱いだ。作品とピエールの逮捕とは全く関係が無い。放映を自粛するのは、主催者が非難されることを恐れるからなのだろう。ピエール事件以前は、放映取りやめが業界の暗黙のルールだった。ところが、風が変わりつつある。ピエールが出演するシン・ゴジラも麻雀放浪記も放映するという。日本の慣習が変わりそうだ。コカインだけに疫病神かもしれないが、真面な常識が正常に動き出したように思う。
フランスの黄色いベスト運動が暴徒化しシャンゼリゼ通りの店舗が放火や略奪の被害に遭っているとのこと。ジャン・ギャバンらの顧客で有名な「フーケッツ」も放火された。「フーケッツ」というと思い出がある。会社を退職した時、子供たちが「海外旅行でもしたら」と餞別をくれた。そして8日間のヨーロッパ・パック旅行をすることになった。フリーの日「フーケッツ」でディナーをした。まずはワインを注文。最初の一杯目は給仕が注いでくれたが、その後はなかなか来ない。仕方なくカミサンに注いでもらうと給仕が青い顔をしてスッ飛んで来た。日本では女性に注いでもらうのが当たり前だが、さすがにパリでは異常なようだ。初めて西欧のレディファースト精神を実感した。カミサンは鱒のムニエルを食べたが食中りした。帰り道で症状が重くなった。仕方なく途中の喫茶店に入りカミサンの回復を待った。どうにかこうにかホテルに辿り着いた。今でもパリと言えば「フーケッツ」を思い出す。それ以来カミサンが外で鱒料理を注文することは無くなった。カミサンは燃えるフーケッツのテレビ画面を凝視した。きっと鱒の苦い記憶が呼び起こされたに違いない。
東京福祉大学が研究生として受け入れた留学生2,600人のうち700人が所在不明になっているとのニュース。同大が2016年度から学部生ではない研究生を受け入れ始め、今年度の研究生は何と全体の約65%を占めているという。その殆どが日本語学校を出たが進学出来ず、やむなく研究生になった者だという。研究生の目的は勉学ではなくアルバイトだ。1年間の学費80万円を払えば日本で働いて稼げるからだ。だが、管理が行き届かない外国人研究生は不法就労の温床になりかねない。一方同大の学費収入は3年で約12億円増加しぼろ儲けだ。留学生の労働は不法就労の温床になり易い。外国では留学生の就労は禁止されているが、日本ではフリーだ。ましてや、正規の学部生ではなく、学部生にもなれない研究生が増殖すれば犯罪に結びつく恐れもある。問題の本質は入管法にある。昨秋の改正時に留学生の就労を禁止する条項を入れるべきだった。今回の研究生は、その留学生の想定枠をも超えている。犯罪に近い行為と言える。文科省は東京福祉大学を厳しく処分すべきだと思う。
セブン・イレブンが迷走している。人手不足のため短縮営業を始めた加盟店オーナーに対し、違約金や契約解除を求めたが撤回した。コンビニに限らずサービス業は人手不足が慢性化している。特にコンビニの人手不足は極致にある。それを補うためオーナー自身が穴を埋めているのが実態だ。こんな話を10数年前に友人から聞いた。コンビニ・オーナーこそが最も過酷な労働を強いられ地獄を味わっていると言っても言い過ぎではない。今回、セブン・イレブンは、まず24時間営業するとの契約書を盾にした。でも無理がある。一方でコンビニ業界自体が時短営業の試験中だ。セブン・イレブン自体が、24時間営業には無理があると判断しているからだ。そのセブン・イレブンが時短の加盟店に対し、契約違反を訴えるなど本末転倒と言える。だからこそセブン・イレブンがするべきことは明かだ。まず、セブン・イレブン本体が人手供給の主体になることだ。更に、人手不要のシステムを創り供給することだ。それが出来ないのであれば、もめ事は続く。かくしてセブン・イレブンは日本一のブラック企業に成り下がることになるはずだ。
竹田JOC会長の任期延長画策が一転して退任不可避の状況になったとのこと。理由は東京五輪招致に関する賄賂疑惑。フランス当局が捜査中なので、身柄拘束を警戒してスイス出張を取りやめたのだから現実味を帯びてきた。竹田は2001年から18年間も会長職に就いている。決して実力で得たものではなく、旧皇族出身なので「お飾り」的存在と言われている。果たして「お飾り」が自ら罪を犯してまで賄賂を贈るような決断をするだろうか。極めて不自然だ。影の実力者がいて、電通が実行し、竹田はいざという時のスケープゴートと考えるとスッキリ見える。竹田は退任後逮捕されるかもしれない。その時竹田は全てを洗い浚いぶちまけるべきだと思う。JOC組織を浄化するチャンスでもある。スキャンダルが広がれば東京五輪の辞退に発展するかもしれない。18年間も「お飾り」を務めてきたのだから、最後の最後に大仕事をやるべきだと思う。
今年の春闘は労使ともベアへの拘りが薄れているという。景気が縮む局面に入り官製春闘が腰折れしているからだ。安倍首相が経団連に賃上げを頼んでも、安倍政権がこの国の将来像を描けないから、経営者は不安に思う。だから賃上げは進まない。ところが、少子高齢化の日本を将来輝くものに導き得る本がある。今ベストセラーとなっている「日本人の勝算:デービッド・アトキンソン:東洋経済」だ。この著者は「少子高齢化でパラダイムが変わったから、これまでの方法は通用しない。日本がGDP世界3位なのは人口が多いから。一人当たりのGDP(労働者の生産性)は29位と低い。一方人材の質は4位と高い。今後は労働者の生産性を上げる必要がある。そのためには計画的に最低賃金を上げる政策をとることが必要。そのための政治主導が欠かせない。経営者に任せておくと益々デフレスパイラルに落ち込み貧困国になってしまうから」と主張している。更に再教育の必要性を説いているが、経営者や政治家が最も勉強しないのが日本の大問題と言っている。この本は全ての日本人が読むべきものだと思う。次なる日本のリーダーにとってのバイブルとも言える。ニューリーダーの出現を切に願いたい。
昨年の全日本選手権で優勝し復活した伊調馨選手が相変わらずパワハラを受けているようだ。4月のアジア選手権に伊調チームが要望した田南部コーチの帯同が認められなかった。五輪目前に伊調選手は独りで戦うことになる。アマレス協会はシステム上簡単に田南部コーチに委嘱状を出せないという。だが、協会は伊調問題で栄コーチを辞任させたが、あの「伊調は選手なんですか?」発言をした谷岡副会長を温存している。谷岡の逆襲と見るべきだろう。一方体操協会はあの宮川選手に、反省文を要求したという。塚原夫妻のパワハラは明かだった。でも、ナンチャッテ第三者委員会がパワハラは無かったと結論した。第三者委員会の調査が塚原周辺に偏っていたことは既成の事実だ。パワハラの塚原夫妻は健在で再び猛威を振るい始めた。スポーツ協会の体質を健全化させるのは鈴木大地スポーツ庁長官の仕事なのだが、寝ているのだろうか、それとも寝たふりをしているのだろうか。
メイ首相の修正EU離脱案も大差で否決された。明日「合意なき離脱」の賛否が問われ、否決されれば翌日に「離脱延期」の賛否となる。「合意なき離脱」は否決され「離脱延期」が可決されるのは目に見えている。そして、メイ首相も辞任することになるだろう。しかし、離脱を延期したからといって「合意ある離脱」が出来る当ては無い。EUとの交渉権は首相から議会に移るが、議会は百家争鳴し益々混乱するに違いない。行き着く先は再国民投票になるのだろう。誰でも自分の意見が言えるのが民主主義の良い点だが、自分の意見に固持出来るのも時には欠点となる。物事を多数決で決めるのも民主主義の良い点だが、賛否が僅差の場合はわだかまりが残り易い。極めて大事な事を決める時は、過半数という多数決が元凶になる。英国にとってEU離脱は極めて重要な決断だ。本来であれば、国民投票の賛否は3分の2で問うべきだったと思う。英国のEU離脱騒動は、民主主義の先進国が民主主義の原理に苦しめられているように映る。
政府が東日本大震災の追悼式を開催し、式典実行委員長の安倍首相が式辞を述べた。大まかな内容は次の通り。「震災から8年がたち、被災地の復興は着実に前進している。地震・津波被災地域は今年度末で完了する。未だに仮設住宅での避難生活を強いられている1万4千人にも切れ目のない支援を行う。原子力災害被災地域も、今後帰還に向けた支援をする。災害に強い国創りのため沿岸をコンクリートで固める国土強靱化を進めていく。わが国が有する防災の知見や技術をもって国際貢献をしていく。」安倍の心の中では東日本大震災は既に過去のものになってしまっているようだ。復興庁は2021年3月に廃止されると決まっている。その先は未定だ。しかし、現実には未だに5万2千人が避難しており、福島では原発事故のため3万2千人が県外に避難中だ。原発の廃炉計画はお先真っ暗だし、放射能汚染地域の除染の見通しも立っていない。政府のなすべき順番が間違っていると思う。まずは被災者の救済だ。5万2千人が故郷に戻れるための方策に万全を期すことだ。除染困難な地域を明確にし、住民にはそれなりの対応を取るべきだ。廃炉は国家プロジェクトとして精力的に取り組むべきだ。強靱化計画は自然を壊すし税金の無駄遣いだから止めた方が良い。寧ろ防災研究に力を注ぐべきだ。官僚の作った文言を読むだけでは、被災者の鎮魂に役に立ちそうもない。
今日はスポーツの特異日なのかもしれない。ノルウェーのW杯スキージャンプでは、小林陵侑選手が日本男子初の個人総合優勝を果たした。欧州勢以外の総合優勝は初めての快挙とのこと。5試合を残して確定させた総合優勝だから、如何に実力がずば抜けていたかが分かる。まさに小林陵侑選手がジャンプの歴史を塗り替えたと言える。英国の全英オープンバドミントンでは、桃田賢斗選手が男子シングルスで日本勢初の優勝を飾った。全英オープンは120年の歴史ある大会で、選手なら誰でも一度は獲りたいタイトルとのこと。桃田は違法賭博で無期限の競技会出場停止処分を受けたが、その間体力アップに励み強くなって帰ってきた。まさに禍転じて福となすの典型だ。喜びもひとしおだろう。更に米国のW杯スピードスケートでは、高木美帆選手が1500mで世界新をマークして優勝した。初めて世界記録保持者という肩書を持つことになった。また、国内では大阪国際女子マラソンで転倒し途中棄権した福士加代子選手が名古屋ウィメンズマラソンに出場し今度は転ばずにMGCの出場権を獲得した。盆と正月が一度に来たような一日だった。
普段は殆ど目を通さない日経土曜版NIKKEIプラス1だが、今日はしっかり読んだ。1位の「小渕元首相に対する使いようがないという趣旨の皮肉は、①気の抜けたビール②ゆで過ぎたパスタ③冷めたピザ、という文字に興味を持った。小渕元首相といえば冷めたピザで有名だ。でも、気の抜けたビールもゆで過ぎたパスタも当を得ていると思った。読んでいるとカミサンが、それはクイズだと言う。カミサンは15問中12問を正解したと言う。そこで自分もトライしてみた。結果は全問正解。別に自慢している訳ではない。懐かしい言葉が次々現れ、頭の中が走馬燈状態になった。粗大ゴミ、濡れ落葉、メークドラマ、飛ばし、第3極、価格破壊、抵抗勢力、冬彦さん、想定内等々、それらの単語が当時の世相映像を頭の中に蘇えさせる。クイズは別として、過去を振り返ることにより今の新鮮さを実感し、更に将来を想像するきっかけになった。過去を振り返ることも価値があるなと思った次第。
国内女子プロゴルフツアーが始まった。ダイキンオーキッドレディス2日目に早速初の失格者が出た。濱田茉優選手だ。濱田は11番ホールで球が見つからず、元の場所に戻ろうとしたときにボールが発見された。そしてその球を打った。ところがその時点ですでに捜索時間が3分以上経過していた。今年1月のルール改正で捜索時間は5分から3分以内に短縮された。オーバーすれば紛失球の扱いとしなければならない。結果として誤球となりアテスト時に失格となった。プロであれば、決してしてはならない選手自身の勉強不足であった。一方、アマは楽だ。パット時に旗竿を抜かずにプレーすることが可能になった。自分は、旗竿があった方がパットし易い。ホールに入れようとするといつもショートする。旗竿があると旗竿にぶつける気持ちになればよい。そう言えば、ゴルフの本に、ホールは穴と思わずに、穴の上にビール瓶が立っていると想像しろ。そのビール瓶に当てることだけを考えろ、と書いてあったことを思い出した。たかがルール、されどルールと思った次第。濱田には、これを糧として女子プロNO1のルール通になって再起することを願いたい。
フォーチュン誌が2018年度版「世界の偉大なリーダー50名」を発表した。1位は米フロリダの高校生らだ。高校での乱射事件を機に銃規制を訴える高校生の抗議運動が高まり、米社会に銃の在り方を問うた。高校生が社会変革の先頭に立って推進したのだから世相を変えるインパクトが有った。2位はビル・ゲイツ夫妻。マイクロソフトのゲイツとしてではなく、伝染病撲滅、差別解消などを掲げ、さまざまなチャリティ活動に熱心に取り組み巨額な寄付を行うなど社会貢献に熱心だった。金の亡者ではなく、お金の使い道を知っている大富豪なのだろう。4位は何と文韓国大統領なのだ。平和な南北関係の道を開いたと評価されているが、フォーチュン誌の勇み足と見るべきだろう。日本からは唯一37位に中満泉国連軍縮担当上級代表が入った。推薦者は「頭脳明せきな現実主義者で、シリアの化学兵器使用阻止の貢献」と紹介しているが、本人は「私ではなく、国連の軍縮の仕事の重要性が認められた」とコメントした。世界の第一線で活躍しているにもかかわらず、控えめな態度に日本人の奥床しさが感じられ、微笑ましさを覚えた。50名はフォーチュンだけに人材の宝と言えそうだ。
ゴーン前日産会長が10億円で保釈された。特別背任罪で起訴され、拘留は何と108日にも及んだ。その間弁護士もつかず長時間の取り調べが行われたという。米国テレビの刑事物ドラマであれば、被告には即弁護士がつく。強い国家権力と弱い被告のバランスを考えれば、取り調べに弁護士をつけるのが当然だろうと思う。日本のやり方は冤罪を生み易い。海外から非難されるのも肯ける。またゴーン被告の家族が国連人権高等弁務官事務所に訴える意向を明らかにした途端に、180度転換して保釈した裁判所のあり方も問題だ。一方で、森友問題の裁判が始まった。籠池夫婦は補助金不正受給事件で逮捕され、拘留は300日に及んだ。この種の事件で拘留が300日にも及ぶことは極めて異常だ。口を塞ぐため官邸が裁判所に圧力をかけたと考えると合点がいく。国家権力を使って口封じするなど、先進国のすることではない。日本の三権分立は未だに未開国から一歩も抜け出せていないようだ。でも、裁判の結果に係わらず、ゴーンも籠池も名誉を回復することは決してないと言えそうだ。
亀田の柿の種の内容量が以前に較べ少なくなった。そう言えば海苔ピーも少なくなった。所謂ステルス値上げというやつだ。狡いと思う。でも、値上げは企業のブランドイメージに大きく影響するから、次善の策としてステルス値上げをするのは分からなくもない。ところが、スタバやカルビーが値上げを発表し実施し始めた。円安による原材料費の高騰や人件費のアップが原因だという。安易な値上げだと思う。単なる値上げは自分の首を絞めるだけだ。値上げの前に、商品価値を向上させることによる高価格化をはかり、コストアップ分を吸収すべきものだと思う。一方で、実質賃金は下がっている。賃金は下がり、物価が上がっている。今時アベノミクスと声高に言う輩は皆無になったが、アベノミクスは企業が儲かり、賃金が上昇し、そして物価が2%上がるという謳い文句だった。安倍政権には、実質賃金を上昇させる責務がある。そのための有りと有らゆる方策を早急に打つべきだと思う。
FacebookからTwitterへ、そしてInstagramへと確実に引き継がれているものがある。所謂バカッターだ。ローソンのアルバイトがアイスケースに入ったのを伝えたのはFacebook。その後、この種の悪ふざけが数多くTwitterに投稿された。だからバカッターと呼ばれている。少し沈静化したと思っていたら、今度はInstagramで大戸屋のアルバイトがアキラ100%紛いの局部を隠す芸を披露した。いつの世でも悪ふざけは尽きることがないのは世の常だ。ところが、大戸屋は、何と「3月12日を使命と存在意義を見つめ直す日」と定め、全店舗を休業し「スマートフォン持ち込み禁止を徹底」「従業員の再教育」「店舗の清掃」を実施「SNS投稿の社会的責任」などの勉強会を行うと発表した。その影響は1億円の利益減収になるという。でも極めて異常な対策だと思う。事の本質は、Instagramで悪ふざけをしたアルバイトのクビを公表するだけで事は足りる。では、なぜ大戸屋は1億円の減収も顧みずこのような対策を採ったのだろうか。正常な経営者であれば、このような対応はしない。徹底的な再教育で済むことだ。ここに大戸屋経営者のいやらしさが見えてくる。1億円のマイナスを我が身潔白の証明とする魂胆だ。商売人過ぎてついて行けない。
昨年このブログにも書いた太平洋の「プラごみの回収」は失敗したようだ。44億円の寄付金をつぎ込んで製作した海洋清掃マシン。全長600mのプラスチック製チューブに水深3mの網をぶら下げた構造でプラごみを回収する計画だった。過酷な海洋環境下でチューブが割れてしまったとのこと。失敗したためか、この計画の問題点が数々指摘されている。材質が海洋環境に合っていない。小さいプラスチック片は600mのチューブより速く移動するので原理的に捕集困難。上手く回収出来たとしても海洋生物を危険に晒す恐れがある。海面に浮かぶごみは海全体のごみの僅かな量に過ぎず、殆どは海底に沈んでいるから元々効果は期待出来ない、等々。どうやら、この計画は目的も手段も原理的に間違っていたようだ。海洋の掃除をするよりも、海洋に流出するプラごみを減らすことが本道のようだ。河川で回収してしまうこと。より厳しいリサイクル法を実施すること。プラスチックに替わる環境に優しいものを作り出すこと。やるべき事は多い。
10年以上もトランプの顧問弁護士を務めたマイケル・コーエンの米議会下院の公聴会での証言が興味深い。公聴会でトランプの悪行が全米にLIVE放送されたという。主な発言は「トランプは、人種差別主義者で、詐欺師で、ペテン師だ。トランプはなぞの人間だ。複雑で、いい所よりも圧倒的に悪い部分が勝り、大統領就任後は最悪となった。優しくはないが、優しさを装うことができる。気前よく見えてそうではない。忠実さを演じることも可能だが、基本的に不誠実だ。トランプは、この国を偉大にするためではなく、自分のブランドを偉大にするために大統領選に出た。国を率いたいという願望も意思もなく、富と権力を築き上げるために自分を売り込みたいだけだ。トランプとロシアに選挙妨害の共謀があったかどうかについては直接的な証拠は持っていないが、疑いはある。元ポルノ女優への口止め料支払いもモスクワでのトランプタワー建設進行も不動産の脱税も真実だ。自分は今トランプに脅かされている」。コーエンの証言を聞いて溜飲が下がった。
三寒四温の時季になった。春はもうすぐだ。今日は久し振りにゴルフの日。起床は5時半。天気予報は最低温度7度とのことだが朝はまだまだ寒い。夜来の雨が少し残り、寒々しい中を出発した。車外は3度だ。ゴルフのスタート時は、曇りで肌寒かった。下着のヒートテックと暖かなポロシャツとカシミアのセーターと、その上にウインドブレーカーとダウンベストのフル装備だ。寒さ対策は完璧。寒さの中スタートした。午前中に薄日がさしてきた。ダウンベストを脱いだ。昼食後にセーターをベストに替えた。空が晴れてきてムワーッとしてきた。暑くなりウインドブレーカーもベストも脱いだ。今日の最高気温は13度とのこと。人間もタケノコと同じように春を迎えるのだなと思った。