2014年12月

大晦日の反省

このブログを毎日書いてはいるが、振り返って見直すことは余りない。でも今年の大晦日の今日は何を書こうかと少し悩んだ。そこで去年の大晦日のブログを見直してみた。来年は文学作品を書くぞということと、茶道を深めたいと書いてある。ところが、今年は作品は出来ず、茶道も出来ず、テニスも出来ずの一年だった。腰を傷めてスポーツが出来なくなった期間がトータルで半年以上はあった。特に5月はテニスで脹脛の肉離れをして、テニスはおろか正座が出来ず茶道も出来なくなってしまった。毎日お風呂の中で脹脛を揉んできた結果が功を奏したのかは分からないが、来年からは茶道もテニスも復帰出来そうだ。今年は自分にとって厄年であったと開き直ることにした。開き直った結果か来年が明るく見える。間違いなく、そう思う。願いは念じれば念じるほど叶うものだと信じている。だが待てよ。今年の自分は、政治家と同じように先送りの技が身に付いてしまったのかもしれない。今年のことは水に流し、明日の元旦に一年の計を立てることにした。来年が水のように流れないことを念じながら。

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成功の裏に執念あり

師走に入るとテレビのレギュラー番組が無くなってしまう。殆んどが特集番組に変わるが、内容は玉石混交。今日の「誰も知らないななつ星」は面白かった。名物社長とデザイナーが、豪華さとは何かを求めて「ななつ星in九州」を生み出すドキュメンタリーだ。JR九州の唐池社長は相当なアイデアマンらしい。ゆふいんの森、A列車で行こう、指宿のたまて箱、海幸山幸、いさぶろう・しんぺい、あそぼーい!などのデザイン&ストーリー列車と称する観光列車を編み出し経営を立て直したとのこと。「ななつ星in九州」は最初から今の原型があった訳ではないようだ。最初に「豪華さ」ありき。デザイナーがイメージを出し社長がクレームを付けることの繰り返しで、難産の末今の「ななつ星in九州」が出来上がったとのこと。偶々浮かんだアイデアを実行したら当たったという訳ではない。新しいものを開発するとは、そういうものだと思う。この番組で一番感銘を受けたのは、組子職人の一言「変えてもいいと言われても絶対変えない。それ以上のモノを作る」。社長といい、デザイナーといい、組子職人といい、執念こそが成功へ近づく本道であることを再認識させられた番組であった。

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町田、織田、黒田

全日本選手権で4位に入り、世界選手権の出場権を得た町田選手が突然引退を発表したことには驚かされた。町田選手は遅咲きでここ数年になってからGPで優勝するようになった上り坂の選手だ。だが当年24歳。フィギュアの選手生命は短い。頑張れてもあと数年だろう。トップ選手として活躍しているうちは良いが、その後の人生を如何に生きるかが問題だ。引退後は大学院でスポーツを学び指導者を目指すと言う。的確な決断だと思う。一方同じフィギュア選手でありながら、地に足が着いていないように見えるのが織田選手だ。持ち前の人の好さを売りにタレント業に鞍替えしたが、いつ飽きられるか分からない。糸の切れた風船のようにも見える。プロ野球でも驚かされたニュースがあった。黒田投手はMLBの21億円契約を蹴って、4億円の古巣広島に戻ってくるという。理由は広島への恩返しだと言う。まさに男気の世界だ。10年後くらいに、この3選手がどのような生き方をしているのか、見てみたいものだと思う。

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2人のアツシ

普段関西芸人が出て来るテレビ番組を見ることはない。毛嫌いしているからだ。師走も押し迫り、偶々点けた番組がアツシという関西芸人が司会をしている「いくぞ、こども経済TV」とかいう番組。良質な内容の濃い番組だった。自分の次男はアツシという名前だが、ロンドンブーツのアツシが何故同じ名前なのだろうかと、以前から苦々しく思っていた。これまでの芸人アツシは一言しゃべると如何にもドヤ顔をするので、その仕草が毛嫌いするほど嫌だったからだ。でも一時は国政選挙に出る話題もあったので何かの間違いだろうとも思っていた。ところが今日は違う。髪の毛も金髪から黒髪に変わった。目付きも浮ついた所がない。問題の把握も適切だ。そして機微に観客である子供たちの心を捕えている。最近よく感じることがある。お笑い芸人は才能豊富だ。ドラマにも迫力のある演技をするお笑い芸人も稀ではない。ひょっとすと今後はお笑い芸人が世の中を変えることになるのかもしれないと思うこともある。とすれば、お笑いではなく真摯に生きている我々は一体何だったのだろうかとも思う。人生は劇場だ。笑う者あり、泣く者ありということなのかもしれない。

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テニスクラブの忘年会

テニスクラブの忘年会に参加した。入会してから15年以上過ぎたが、メンバーも様変わりだ。例年20~30名程度の宴会だが、今年は自分が5番目の古株になっていた。数年前に引退した超古株も参加したので昔話に花が咲いた。場所は大正レトロの古い割烹旅館。太宰治が泊って小説を書いたことで有名らしいが、大正時代の建築物で傷み方も相当だ。建付けが悪く隙間風が吹き込むしネダも抜けている。部屋は和室で、勿論今流行りの掘りごたつ形式にはなっていない。和室に座っての2時間は苦痛だった。料理は比較的手が凝ってはいるが、大して美味しくはない。だが商売は盛況らしい。6時から始まった忘年会だが、着いた早々次の予約があるので8時で終了して下さいと釘を刺された。この割烹旅館の良い所は何なのだろうかと考えてみた。レトロな郷愁を感じさせるのが一番だが、それ以上の魅力は、アルコールの持ち込みが自由な事だ。テニス仲間は酒好きが多い。今日も10本以上の日本酒、焼酎、泡盛、ワインが持ち込まれた。持ち込みOKの宴会場を探すのは至難の業なのだ。

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夢の人工光合成

水素で走る燃料電池車が脚光を浴びているが、近い将来その水素が二酸化炭素に替わるかもしれない。温暖化の元凶と言われている二酸化炭素からメタノールを作る夢のような技術の実用化が近づいてきたようだ。人工光合成が日本で進化を遂げている。植物は光エネルギーを使って二酸化炭素と水を分解し炭水化物と酸素を作っている。人工光合成とは、水と二酸化炭素を分解して一酸化炭素やメタノールを生み出す技術だ。半導体パネルで太陽光を受け水を酸素と水素イオンに分解し、その水素イオンで二酸化炭素を一酸化炭素に変え、更にメタノールに変えることが出来る。東芝がエネルギー変換効率を1.5%に高めることに成功したと発表した。トヨタよりも40倍高い。採算ラインの目安は10%とのことだから、あと1桁改良すれば実用化が見えてくる。東芝のブレークスルーは太陽エネルギーの使い方だ。従来は紫外光しか利用出来ない酸化チタンや窒化ガリウムなどの半導体を使っていた。だが紫外光は太陽光の3%しかない。そこで54%ある可視光の利用を思いつき、シリコンやゲルマニウムが可視光を効率的に吸収できることを発見したとのこと。人工光合成の実用化に向けた実証実験は経産省の「エネルギー関係技術開発ロードマップ」に計画されている。人工光合成のインパクトは燃料電池など較べものにならないほど大きい。またまた日本で革新的な新技術が開花しそうな気配。日本の技術者畏るべし。

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日本の聖夜vs中国のXmas

日本のキリスト教徒は総人口の1%しかいないが、クリスマスは国民的イベントになっている。一方数千万人のキリスト教徒がいる隣の中国は、政府が学校に対し校内でクリスマスと関連する如何なる活動も禁止する通知を出したとのこと。勿論キリスト教の平等主義や民主主義の広がりを阻止することが目的なのだろう。日本から見ると、中国は距離的にはとても近い国なのに文化的には最も遠い国なのだとつくづく思う。クリスマスが近づき日本で問題になったのは、精々バター不足だ。バターが手に入らずケーキ屋さんは四苦八苦したようだ。このバター問題も根は単純だ。農水省が加工原料乳生産者へ、バターよりもチーズを優遇する補助金に変えたので、生産者が生乳をチーズにより多く振り向けた。単なる農水省の行政ミスなのだ。ただそれだけだが、マスコミは真実を報道しない。ここに日本の大きな問題が隠れているようだ。

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ハッピー・ホリデー

数年前からカミサンが孫たちにクリスマスカードを贈るようになった。キリスト教徒でもないのに、まことに日本人気質そのものだ。生まれた時は神道の神社へお宮参りに行き、結婚式は神前、仏前、教会何でも有りで、葬式は仏教というのが日本人の一般的な相場だ。日本は八百万の神だから、メリー・クリスマスも取り込んでしまう。テレビでは世界中の国々がクリスマスを祝っていると放送している。まるでキリスト教だけでなく、イスラム教やユダヤ教や仏教の国も祝っているようにみえるが、そんなことはない。祝っているのはキリスト教の国と日本だけだ。最近米国では公の場でメリークリスマスと言わないそうだ。米国は人種や宗教が混在している。メリークリスマスの一言が、その場を白けさせてしまうこともあるとのこと。そのため最近は誰にも平等な「ハッピー・ホリデー」が用いられているようだ。そのうち日本もハッピー・ホリデーに替わるのだろうか。いや替わるはずがない。たとえ全てのキリスト教国がハッピー・ホリデーに替わろうとも、日本にはメリー・クリスマスが残るに違いない。それが日本人気質というものだ。

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2つの誕生日

自分は2つの誕生日を持っている。だがこの世に二回生まれたという訳ではない。小学校を卒業するまでの誕生日は12月18日だった。中学校に入学するため北海道から取り寄せた戸籍謄本には、何と12月23日と記載され「この内容に相違ありません」という但し書きと町長の証明印が付いていた。でも明らかに役所の記載ミスなのだ。父に執拗に訂正を依頼したが願いは叶えられなかった。我が家は品川に住んでいたが、終戦間近は空襲が激しくなり北海道に疎開した。終戦を迎え品川に戻ったが、戸籍は北海道に置いたままだった。当時は皆貧しくて生きて行くことに精一杯だったので、父が品川から北海道へ交渉する時間的余裕など無かったのだろう。そして泣く泣く12月23日を了承した。しかし大人になるまで23日には馴染めなかった。ところが良いこともある。12月18日は射手座で12月23日は山羊座だ。星占いを見る時は、両方を見て吉の方を取ることにした。占いが吉であれば世の中が明るく見える。まさに2つの誕生日を持つ者の特権だ。更に昭和が終わってから12月23日は旗日になった。この日は日本中の人々が自分の誕生日を祝ってくれていると勝手に解釈することにした。かくして、還暦を過ぎてからやっと12月23日にも馴染んできた。

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バースディ・イブ

明日は68回目の誕生日。クリスマス・イブの向こうを張った訳ではないが、バースディ・イブをカミサンに祝してもらい近所の寿司屋に行ってきた。近所とは言っても、Web評価は高くお値段も高い。勿論それ相応に味は抜群で満足度は極めて高い。寿司屋の席はカウンターに限る。寿司屋の大将と差し向かいで、薀蓄を聞きながらの料理は食が進むし酒も進む。ほどよく酔いが回る頃には、初めて会った隣の客とも会話が弾み、十年来の知り合いのような気持ちになった。タネ良し、腕良し、味良し、酒良し、人良し、雰囲気良しの良し良し尽くしのバースディ・イブだった。誕生日当日に「おめでとう」と言われるのも悪くはないが、前日にセレモニーをした方が、心の区切りが良さそうだ。今日で67歳は終わりだ、明日から68歳が始まるぞ、という気持ちになる。イブも捨てたもんじゃない。

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LEDの時代に

早いもので我が家も筑後15年を迎えた。へーベルという軽量鉄骨なので家そのものに問題はないが、居間の蛍光灯がおかしくなってきた。時々暗くなったりチラチラしたりするので、今流行りのLEDに替えることにした。LEDは蛍光灯と較べ高価と思っていたが、電器屋さんによると蛍光灯の交換頻度も含めればほぼ等価とのこと。今まで照明器具は自分で取り付けたり交換するものだと思っていた。ところがLEDの経験はない。そこで近所の電器屋さんに頼んだ次第。交換作業を一部始終見ていたが、作業は至って簡単。知らないことは分からないが、知っていれば当たり前のことだ。期せずして養老さんのバカの壁も体験した。LEDの光は冷たいと思っていたが、そうではない。白い色から暖かい色へ、そして明るさもリモコン一つで調節出来る。何と言っても一番良いのはチラチラしないこと。心なしか新聞の活字が読み易い。もうすぐクリスマスだ。繁華街ではLEDの電飾のオンパレード。テレビではチヤホヤしているが、何か違和感があった。でも我が家の灯りが安定し、細やかではあるがノーベル賞受賞者たちの凄さを実感した。LEDは確実に時代を変えつつあるようだ。

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サイバーという名の戦争が始まった

ソニーが北朝鮮にハッキングされ、その暴露内容が社会問題になっている。そもそもの始まりは、金正恩の暗殺をパロディー化した「ザ・インタビュー」という映画。封切り前に北朝鮮が怒り、ソニー・ピクチャーズエンタテインメントをハッキングして、第121部隊がソニーの内情を洗い浚い暴露した。だが問題は一企業に留まらず重要でかつ対処すべき事柄が多い。第一は、サイバー攻撃が国対国の戦争レベルに上がったことだ。今までのハッカー攻撃はスノーデンのように国家対個人だったが、国家対企業、国家対国家にレベルアップしてしまったこと。あらゆる国家間の戦争状態に突入したと言えるだろう。第二は、ソニーが大間違えをしていたこと。そもそも人格もへったくれもない人物をソニーの中核に据えていたことと、暴露された内容をマスコミに報道しないよう指示したことだ。そして第三は、オバマ大統領の指示。ソニーには事中に何の助言もしないで「もしソニーが私に助言を求めていれば上映中止はあり得ない」と後付で恰好よく言った。オバマは、ソニーが北朝鮮のテロに屈せず予定通り「ザ・インタビュー」を上映するべきだと言っていたが、そんなことはあり得るはずがない。民間企業がテロ攻撃に曝されれれば、お手上げだ。この判断だけはソニーが正しかったと思う。オバマは後出しジャンケンをしただけだ。結局、ソニーの上映中止だけが正しくて、あとは全て間違っていたように思うのは自分だけなのだろうかと自問してしまう。但しコメントはいらない。北の報復は何処まで行くのか分からないのだから。

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今年の創作四字熟語

住友生命が今年の世相を表す創作四字熟語の優秀作品と入選作品を発表した。漢字は表意文字だから見ただけでイメージが湧く。元の四字熟語をひねったものだから元の意味と創作熟語の意味が重なり感じ方に深みが出る。世相を表現しているのでニタッと笑って納得してしまう。特に今年の作品は秀逸揃いだと思う。LEDのノーベル賞受賞を青光褒祝(成功報酬)、デング熱を蚊無安全(家内安全)、消費税を五八至十(五八四十)、ニホンウナギ絶滅危機を野生枯鰻(痩せ我慢)、アナと雪の女王は雪歌繚乱(百花繚乱)、秋山監督のSB優勝を優秋之美(有終の美)等々、数え上げたら切りがない。漢字には表意文字を持たない外国人には理解出来ない世界がある。覚えるのに苦労はするが、覚えてしまえばこれ程豊かな表現を体感出来るものはない。韓国は1970年頃朴正煕大統領が漢字廃止を宣言し表音文字のハングル一色にしてしまった。それまで使っていた漢字がなくなり、文化の深さが浅くなり薄っぺらになったような気がしてならない。日中韓は漢字を通し意思の疎通を図ることが、今後の友好を深めることになるのかもしれない。

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今年の漢字

先週、日本漢字能力検定協会毎年恒例の「今年の漢字」が発表され、今年の世相を表す漢字は「税」に決定した。消費税の8%への増税や10%の先送りが注目されたようだが、あまりしっくりとは感じない。候補としては「税」に続き「熱」「嘘」「災」「雪」が上位にランクインした。自分は「嘘」が今年の漢字になると思っていた。「嘘」の根拠は、佐村河内のゴーストライター問題、元兵庫県議の政務活動費の不正支出と号泣会見、朝日新聞の慰安婦誤報道謝罪等数え上げたらキリがない。もし選考日に、小保方自身によるSTAP細胞の再現実証が出来なかったことが報道されていれば、間違いなく今年の漢字は「嘘」になったに違いない。それ程までにSTAP細胞は社会的にも科学技術的にも大きなダメージを与えた。それにしても「今年の漢字」は、「震」「倒」「毒」「災」「偽」など、後ろ向きなイメージが強いものが多い。せめて来年は「楽」とか「喜」とか「福」とかが選ばれることを期待したいものだと思う。

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原発再稼働の是非

川内原発1・2号機に続き、高浜原発3・4号機も原子力規制委員会は新規制基準に適合していると結論付けた。事実上の審査合格となり稼働が現実的になった。だが新規制基準に通れば安全は確保できるのだろうか。現行の新規制基準は、非常用電源の確保とある程度の高波に耐えられることがポイントだ。想定される事態が発生してから7日間原発が持てばOKが基準だ。新規制基準の理念は想定外の事態を想定し対策を取ることだったが、それは何処かに行ってしまった。高浜原発にはトンネルから入る1本の道路しかない。しかもその沿道は崖の崩落や土石流の警戒区域になっている。常識的に見れば、もし大地震が起きればトンネルは塞がり道路も遮断され、救援部隊や機材は長期間救援に向かえないことになる。だが新規制基準にはそのような事態は含まれていない。原子力規制委員会の田中会長は検討済みとは言うが、代替ルート建設の検討はなされていない。高浜原発は、新規制基準を満たしているかもしれないが、安全は確保されていないのが現状だ。原子力規制委員会は原発の技術だけしか検討しない。この状況が続く限り原発再稼働はあり得ない。

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フライドポテトあれこれ

マクドナルドが明日からフライドポテトをSサイズに限定して販売するというニュースをテレビ各局が流している。フライドポテトはジャンクフードでかつ発がん性物質アクリルアミドを含んでいる。だから一回の摂取量を抑える為かと思ったがそうではないようだ。米国の港湾労使交渉の長期化でポテトの安定調達が難しくなっていることが原因とのこと。これを契機にあまり食べない方が身の為なのに、テレビでは若者がSサイズでは物足りないと不満を言っていた。フライドポテトといえば、ベルギーでは国民食になっている。ベルギーは、フランス語圏とオランダ語圏とドイツ語圏から成っている連邦国家だが、お互いに仲が悪いことで有名だ。ところが、フライドポテトに限っては3語圏の意見が見事に一致し、国を挙げてフライドポテトを世界無形文化遺産に登録しようという運動が盛り上がっているとのこと。ベルギー国民は、ベルギーこそがフライドポテトの発祥国と自負しており、フライドポテト博物館まであるようだ。フライドポテトが生んだ国民パワーが、国家の結束を高めることを期待されているようだが、何故フライドポテトなのかと思う。せめてビールかチョコレートであれば分からなくもないのだが。

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民意を得たのか

大義のない衆院選は結局最後まで盛り上がらず戦後最低の投票率52.66%で幕を閉じた。有権者は1億400万人いるから約5千万人もの人が棄権した訳だ。費用総額が630億円というから、半分の300億円はドブに捨てたことになる。小選挙区制は問題が多い。自民の得票率は48%だが、それによる議席占有率は76%になり全く相関がない。1票の格差も深刻だ。宮城5区と東京1区は2.13倍もあり、東京人は宮城人の半分しか投票権がないのだ。地方の格差も大きい。北海道では10万票以上獲得した候補者が落選し、大阪では5万6千票でも当選した。圧勝した安倍首相は、民意を得たとしているが、そうだろうか。議席数では3分の2を獲得したが、得票率で見れば自民と公明を合わせても49%で過半数には達していない。民意が反映される選挙制度への改革が必要だと思う。

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タブロイド判の国

今や日本の報道メディアはタブロイド判に成り下がってしまったようだ。勿論タブロイド判とはゴシップ記事満載の大衆紙のことだ。主要テレビ各局も大新聞各社も日本中の主なメディアが、まるで鬼の首を取ったかのように山口県の投票所で職員が寝坊したため投票が5分遅れたと報道している。またある田舎の村では、小選挙区と比例区の用紙を間違って交付するミスがあったと選管の失敗を鼻高々に報道している。しかし、寝坊による投票5分遅延は、果たして全国版的なニュースなのだろうか。数人への投票用紙配布ミスが国家を揺るがす大事件なのだろうか。「重箱の隅を楊枝でほじくる」という諺はあるが、まさにその典型に違いない。その的外れな報道に反発し、主要報道各社が担うべき選挙に関する報道とは何だろうかと考えてしまった。良識のあるメディアであれば、今回選挙の意義と現状に関する考察、投票率の低さに対する分析と批判、そして何故こうなるのかの独自な解説と提案に思い至るはずだ。たとえ偏見でも良い。多少間違っていてもいい。一つの立場を示す考え方を示すことこそ主要メディアの使命に違いない。更に理想を言えば、各主要メディアが多様な意見を発信することこそが、国民により良い解決策を選択させる場を提供することになるはずだと思う。日本のメディアは単色過ぎる。統制されているとも言えるし、極言すれば死んでいるとも言える。タブロイド判しか読めない国の人はきっと不幸に違いないと思ってしまうのだ。

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延びたり縮んだりの投票時間

いよいよ衆院選の投票日が明日に迫ってきた。投票時間は午前7時から午後8時までだが、終了時間を繰り上げる市町村が増えているという。何と全国の投票所の35%が実施するらしい。もとの終了時間は午後6時だったが「少しでも」投票率を上げるため1998年に2時間延長された経緯がある。今度は夜間に投票する人は「少ないから」繰り上げるという。同じ状況でありながら、正反対の理由で投票時間が短くなったり長くなったりする。何か変だ。そもそも2時間延長は必要だったのだろうか。時間短縮と言うとすぐ投票権の制約だと言い出す学者もいるが、期日前投票は10日以上もあるし、当日は13時間もある。それが11時間になっても何の問題もないはずだ。そして以前は選挙管理委員会の承認が必要だった投票所の開閉時間の変更は、届け出だけで済むようになったので市町村のご都合次第になっている。以前は選挙に掛かる税金など誰も気にしなかったので安易に延長出来たのだろうが、今は630億円も掛けて行う価値がある選挙なのかと言われている。選挙といえども経費削減、スピードアップが要求されている。総務省は2時間延長のメリット・デメリットをデータで示し統一的に時間延長を廃止すべきだと思う。

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時代の波に触れた

平日テニス仲間の忘年会に参加した。ここ十年来毎年行っているが、参加者の顔ぶれの変わり様には驚いてしまう。数年前までは、アラフォーやアラフィーの女性が中心で、その中に男性のリタイヤ組がチラホラいた。ところが今年は男性のリタイヤ組が殆んどでアラフィー以上の女性がチラホラに変わった。10年くらい前のテニスコートは、休日は混んでいて平日はガラガラだったが、最近は休日はガラガラだが平日は大繁盛だ。この傾向は自分が入会しているテニスコートだけではない。時々お邪魔する浦安のコートも同じだ。以前平日の昼間は女性一色のコートだったが、最近は男性一色に変わっている。団塊の世代がリタイヤし、平日の遊び場を独占し始めたのだろう。一方アラフィー女性は働き始めた。平日遊ぶ女性はめっきり減った。たかが慎ましい忘年会ではあるが、時代の波を顕著に反映している。忘年会に参加して、こういう時代に生きているのだなと改めて実感した次第。

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国民直接投票の時代に

嘗て衆院選の比例代表投票用紙に「支持出来る政党がない」と記載し投票したことがある。政策で一致しそうな政党などは無いから自分は無党派に属するのかもしれない。現在有権者の4割近くは支持政党なしと答える無党派だ。無党派には政治に関心のないノンポリもいるが、多くは政治に関心の強い是々非々派だと思う。自分も是々非々派だ。ところが、既成の政党とはかけ離れた興味深い政党が北海道に現れたとのこと。その政党名は「支持政党なし」で、公約は「党としての政策なし」というから、全く人を食っている。この政党の活動計画は以下の通り。サイト上で法案ごとの賛否を募り、その賛否の多さによって議場での投票行動を決めるという。支持者の使者として議決権を行使するだけの機能しか持たないようだ。実行するには問題もありそうだがアイデアが面白い。新しいビジネスを成功させるためにはビジネスモデルの構築が大切だと言うが、この政党の方式は新しい政党モデルに大化けするかもしれない。少なくとも我々無党派の意見が反映される手段にはなりそうだ。ネットが国民直接投票の時代に導いているようにも見える。

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日経からの教訓

IOC総会で「開催都市の希望種目提案権」が承認され、日本ではお家芸の野球とソフトが復活かと騒がれている。まだ何も決まっていないのに、既にチームは侍ジャパンで球場は東京ドームという線で話が進んでいるという。だが報道もかなりいい加減だ。この話はこの先まだまだ紆余曲折ありそうだ。昼間の日経Web版の見出しは「トーリMLB副会長:五輪への大リーガー派遣は難しい」と、米国は野球復活に否定的。ところが、日経夕刊の見出しは「トーリMLB副会長:五輪で野球復活の可能性を歓迎」と肯定的なのだ。同じ日経で同じニュースであるのに同時に否定と肯定の見出しが飛び交う。何と節操のない会社なのだと思う。だが中味を読んでみると内容は「野球復活は歓迎するが、大リーグはシーズン中なので参加は難しい」で、同じなのだ。前から見るか、横から見るか、後ろからみるかで表現は変わる。「見出し」は直感的に理解させる力はあるが、同時に方向を誤らせる力もあることを実感した。ニュースは見出しだけで判断してはいけない。しっかり内容を吟味すべきだ。更に紙面の裏には何が隠れているのかを推察することが大切なようだ。日経から教訓を一つ受け取った。

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期日前投票制度の不備

この5日間で期日前投票したのは270万人で、前回の衆院選に較べ15万人増えたとのこと。自民圧勝ムードで低投票率に終わりそうな選挙なのに、意外と期日前投票に出かける人が多い。それだけ投票する側に選挙に対する責任と自覚が高まってきた所為かもしれない。ところがこの期日前投票に法律が水を差している。最高裁裁判官国民審査は必ず衆院選とセットで行うことになっている。衆院選の期日前投票は公職選挙法で「公示日翌日から開始できる」と規定しているが、最高裁裁判官国民審査法は審査の事前投票を「投票日の7日前から」となっている。従って、衆院選の投票は12月3日から出来たが、国民審査の投票は7日からしか出来なかった。即ち12月3日から12月7日までの間は、衆院選は出来るが国民審査は出来ない。この間に投票した人は、再度投票所に行かなければ国民審査の投票が出来ないのだ。総務省は苦情に対し、印刷が間に合わないからだと、いい加減な言い訳をしているようだ。単に法律を改正するだけで済む話だ。まさに総務省の怠慢と言える。この不合理な制度が、現実に二重投票のミスを発生させたり、選挙や審査への国民の関心を薄らさせている。最早総務省の犯罪とも言えるのかもしれない。

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ガラパゴスゴルフ

日本シリーズJTカップで宮本選手が優勝して、今シーズンの男子プロゴルフ大会が終了した。今年の賞金王は小田選手。念願の勲章をやっと手に入れた。来年は海外でも活躍したいと抱負を語っていた。今日の朝刊には、来季のシード選手名と今年の賞金獲得額が載っている。順位の横には、所々に◎や△や※が付いている。注意書きには、◎は初、△は復帰と書いてある。◎や△の付いた選手は希望に胸が膨らんでいるに違いない。来年も活躍してほしいと思う。ところが、26位の松山英樹選手には※が付いている。※は義務試合数不足で対象外と書いてある。日本ゴルフツアー機構が作った変なルールに抵触し、松山選手は来年シード落ちすることになった。変なルールとは、国内で年間5試合以上参加しない選手には次年度のシード権を与えないという規定だ。この変なルールを適用すると、海外で活躍する実力のある選手は、例え世界のトップグループにいても、日本で5試合を熟さなければシード落ちすることになる。穿った見方をすれば、世界レベル級選手の排除ともとれる。これでは日本のゴルフは増々ガラパゴス化してしまう。このまま行くとひょっとして、プロゴルフでも、OBの場合は前進し特設ティーで第4打からとか、フェアウエーはワングリップリプレイスOKとか、カップ30cm以内はOKとかのアマチュアルールに変更されるかもしれない。世界に開かれた日本ゴルフツアー機構への改革が望まれる。

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平昌冬季五輪の行方

IOCバッハ会長が、2018年開催予定の平昌冬季五輪の一部の競技を日本で行うことを提案している。バッハ会長の狙いは、多国間開催による経費縮小を謳ったアジェンダの実行と、準備不足で開催が危ぶまれている平昌冬季五輪を計画通り実行出来るようにするための韓国政府へのプッシュだろう。五輪は商業化して莫大な費用がかかるようになってきている。経費を下げる方向に進めることは、五輪そのものを継続させるためにも必須であることは間違いない。今後は多国間開催が主流になっていくのだろう。しかし、韓国は日本に助けてもらうなど国民感情が許さないと猛反対している。だがここ数年で韓国経済は目も当てられない状況に落ち込み、五輪どころではないはずだ。事実今年10月に開催された仁川アジア大会の準備不足は甚だしかった。予算不足で設備が対応出来ず、サッカー選手はグランドで着替えをし、バトミントンでは空調不良で疑惑が囁かれた。無理に背伸びをして虚勢を張る必要はない。経費削減がIOCの意思であるし、世の中の流れだ。韓国には3つの選択肢がある。1つはバッハ会長の提案を受け入れ多国間開催にすること。もう1つは経費を極限まで切り詰め積極的に脱商業化路線の先鞭をつけること。更にもう1つは開催をギブアップすること。もし韓国が脱商業化路線を謳い、開催に成功すれば世界中の開催したい国々から称賛されるに違いない。災いは転じて福となすことも出来るのだが。

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チョコレートとメダルの価値

ノーベル賞受賞者の赤崎さんや天野さんや中村さんがストックホルムに到着してからの行動が報道を賑わしている。天野さんと中村さんはノーベル博物館を訪問しカフェの椅子に恒例のサインをしたとのこと。そして嘗てiPS細胞の山中さんがノーベル賞メダルをかたどったチョコレートを千個買ったことを見習って、数百個のチョコレートを購入したようだ。授賞式が終わり帰国すれば、そのチョコレートが多くの知り合いに受賞の喜びを分かち合えることになることは間違いない。お目出度くて浮かれていて、結構な事だと思う。しかし一方、本物のノーベル賞のメダルが競売にかけられ売却されたとのニュースもある。売却したのはDNAの二重螺旋構造を発見したあのワトソン博士。現代の分子生物学の発展に決定的な影響を与えたことで有名だ。お蔭で今は犯罪捜査だけではなく生物の起源についても有力な手段になり社会に大いに役立っている。そのワトソン博士が何故メダルを売却してしまったのだろうか。とても興味ある出来事だ。ニュースによると、存命の受賞者による競売は史上初で、落札額は約6億円。goldとしての価値と較べると100倍以上の値打ちがある。しかし売却の目的は、シカゴ大やインディアナ大への寄付だという。ワトソン博士の科学に対する情熱と、近代社会の科学に対する軽視とが要因であることを、物語っているように見える。日本のノーベル賞受賞者たちはこのニュースを聞き、果たしてチョコレートを取るのか、メダルの価値を取るのか、興味津々だ。

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日本柔道界の起爆剤

柔道の国際大会グランドスラム東京が開幕した。初日の今日は日本が4階級を制覇し好調な滑り出しだ。中でも特に男子66kg級の阿部選手の活躍はぴか一だった。阿部選手はまだ高校2年生のジュニアだが並み居るシニアの強豪を破り何と優勝した。準決勝では世界選手権3連覇中の海老沼選手に優勢勝ちする金星も挙げた。まさに破竹の勢いだ。しかも試合内容が良い。常に前向きに技を仕掛け、粘り強く外連味のない姿勢に清々しさを覚えた。まるで柔道界が一皮剥けて生まれ変わる瞬間を見ているような気がした。そう言えば、日本の柔道界はここ数年セクハラや助成金の不正受給や隠し金問題などで乱れに乱れていた。最早国際柔道連盟には日本人の理事はいない状況だ。でも選手たちは頑張っている。今度は日本柔道連盟の役員たちが頑張る番だ。17歳の阿部選手のように真っ新な気持ちで、世界の柔道界を再びリード出来るよう目指すべきだ。阿部選手の活躍は、まるで若者が不甲斐ない役員たちに活を入れているようにも見えた。

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午後1時22分04秒

12月3日「はやぶさ2」の打ち上げが成功した。3年半の歳月をかけて目的の小惑星1999JU3にたどり着き、東京オリンピックが終わったあとの2020年12月頃、小惑星の石や砂の入ったカプセルが地球に帰還する予定とのこと。何とも壮大な計画だ。夢もあるが、その壮大さと緻密さの対比が面白い。打ち上げに使うH-IIAロケットは全長53mで総重量445tだが「はやぶさ2」は一辺が約1mで重量はたったの0.6t。ロケットの推力は地球の重力に逆らうため途方もなくバカでかいが、「はやぶさ2」のイオンエンジンは1円玉を動かす程度の力しかないらしい。もし打ち上げタイミングがずれると「はやぶさ2」による軌道修正は不可能とのこと。そのためロケットの発射時刻は1秒の遅れも許されない。テレビニュースでは「午後1時22分頃発射されました」と放送しているが、正確には午後1時22分04秒。この4秒が成否を分けることになるという。もしキリストが生きていれば「針の穴にラクダを通すより難しい」と言うかもしれない、と思ってしまった。

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浮かぶラグビー、沈むバスケ

ラグビー日本代表がスーパーラグビーに参加することが決定した。スーパーラグビーとは、世界の3強である南ア、ニュージーランド、豪州が戦う国際リーグ戦だ。日本はアジアではトップだが、ラグビーワールド杯は通算1勝21敗2分という散々な成績。世界との間には大きなギャップがある。しかし日本ラグビーは名指導者エディ・ジョーンズがヘッドコーチに就任してから目に見えて強くなり、世界の強豪とも対等の戦いが出来るようになってきている。更に2019年には日本でラグビーワールド杯が開催される。スーパーラグビーへの参加は、日本ラグビー界にとって世界レベルに登り詰めるビッグチャンスに違いない。一方バスケットボール界は悲惨だ。国際バスケット連盟から国際活動禁止処分の制裁が下された。数年前から2つのトップリーグを1つにするよう要請されていたが、期限の今年10月までに統合の具体案が提示出来ず、この処分となった。日本バスケ界には、企業アマチュアチームとプロチームが混在するNBLと完全にプロ化されたbjリーグの2つのトップリーグがある。統合失敗の原因は、チーム名から企業名を外すことを拒んだNBL側にありそうだ。日本のスポーツ界は企業が支えてきた。だから必然としてチーム名に企業名が入る。一方外国は地域が支えたので企業名が入ることは殆んどない。しかし国際的なプロスポーツ界では企業名の入ったチームは認めない流れがある。日本バスケ界は、サッカーのように国際化に順応出来なかったということだ。これで更に世界とのギャップは致命的に広がることになる。協会の指導力一つで浮いたり沈んだりするのがプロスポーツの世界のようだ。

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根拠のない選挙票格差是正

衆院の1票の格差是正の為、小選挙区定数の「0増5減」が施行され今回選挙から実施される。格差は2.524倍から1.998倍に改善されるとはいえ、問題も多いようだ。小選挙区総数が300から295に減少し、42の選挙区の区割りが変わった。前回の衆院選で1票の価値が最も軽かった千葉4区は、5万7千人の有権者が隣接する13区に編入された。ところが、4区の船橋市のある団地では、9棟のうち8棟が13区に移り1区だけが4区に残ったという。同じ団地なのに何故このような事が起きるのか不思議だ。区切り案を策定したのは内閣府の衆院選挙区画定審議会。有識者7名で構成し、行政区画や地勢、交通事情などを総合的に考慮したという。しかし一塊の団地を引き裂いておきながら考慮したとは烏滸がましい限りだ。如何にも小手先だけの数合わせにしか見えない。きっと審議会メンバーは有識者ではなく非常識者なのだろう。何故このような小手先区割りがまかり通るのだろう。本来格差は1.0倍に解消すべきものだ。2倍以下にする目標には何の根拠もない。根拠のない目標には、根拠のない区割りが似合うとでも言うのだろうか。抜本的な格差解消が望まれる。

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党首討論会か発表会か

衆院選公示前日に党首討論が行われた。いや正確には討論ではなく発表会と名付ける方が正しそうだ。各党首が党の基本姿勢や政策を述べた。そこまでは良い。だがその後は相手を貶すだけで誹謗合戦の場に化した。まるで小学校の低学年レベルで見るに堪えなかった。本来党首討論というのならば、経済成長、財政再建、社会保障、自衛権について、日本をより良くするために意見を戦わし、妥協点を探しながら問題点や結論を導き出すべきもののはずだ。ここまで出来れば小学生の高学年レベルに達することが出来る。特に野党はだらしがない。もし本気で日本の行く末を考えるのであれば、ガリバー自民に対抗するためにも、小異を捨てて大同に就く努力をするべきだ。だが水面下での話し合いもない。当然選挙共闘などありえない。政治屋ばかりで政治家がいない。しかもサラリーマン化して考え方も内向き。大義のない解散に目的のない選挙。斯くして700億円の選挙費用がドブに捨てられることになる。

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