気象庁が2011年度の業務評価を発表したが、庶民感覚とはズレがあるように思う。緊急地震速報の的中率は、目標「15年度までに85%以上」に対し、09年度76%、10年度28%、11年度56%であり目標には遠い。向上を目指し異なる地震を分離測定するプログラム改修や地面の揺れ易さを反映する技術を検討中とのこと。しかし緊急地震速報は大震災後的中率は低かったとはいえ大変役に立った。例え数秒でも、さあ地震が来るぞと身構えることが安全安心に相当貢献した。勿論的中率が高いことに越したことはないが、的中率5割でも優れた有用な技術だと思う。誇りに思って改良してほしい。一方天気予報の5日先の降水確率の的中率は、目標「11年度までに72%以上」に対し、11年度73%となり目標値を超えた。目標値をクリヤーし一見良さそうに見える。しかし、73%とは4日に1日は間違っているということだ。自分は週間予報など信用していないが、それが裏付けられた数値といえる。一言で言えば目標値の設定が低すぎる。庶民感覚では最低1週間は99%であってほしいと願う。目標を設定する場合、技術的に出来る範囲で設定するよりも、ニーズに合わせて設定する方が、本当に役に立つ技術になる。達成出来れば高い称賛も尊敬も勝ち取ることが出来るはずだ。目標設定ミスは業務結果を評価する側の価値判断ミスなのかもしれない。
利根川水系の浄水場から国の基準を上回る発がん性で有名なホルムアルデヒドが検出され関東に断水被害が生じた。しかし、あっという間に原因が特定されたことには、久々の快挙と思うほど驚いた。多量のホルムアルデヒドを放流すれば、たちどころに放流元は特定出来るだろうが、ある化学物質が浄水場の塩素と反応してホルムアルデヒドを生成すると仮定した場合は、約500種の化学物質が容疑者となり、その特定には相当の時間が必要となり実際上特定は困難なはずだ。しかし極めて短期間に特定出来たのが事実。本当であれば喜ぶべきことではあるが、単純に喜んではいけない。異常に極めて短期間で特定出来た理由は、単に前例があっただけ。DOWAハイテックは9年前にも同じ過ちを犯していたことが明らかになった。今回のホルムアルデヒド発生の原因は、ヘキサメチレンテトラミンが浄水場の塩素と反応し生成した事によるもので、DOWAハイテックは知っていた。知っていながら産廃業者には、窒素量の分析値しか情報提供しなかった。窒素量を勘案し適切に処理していれば問題はなかったと、嘯く。DOWAハイテックは法規上問題はないと言うが状況証拠から見て罪状は明白。勿論それを放置した当局も同罪。処分すべし。怒り心頭。
国会の原発事故調査委員会が菅前首相を参考人招致したが、結果は予想通り菅の言い訳に終始し真相究明には一歩も前進しなかった。菅は国策の原発によって引き起こされた事故であるから最大の責任は国にあると認めた。だからと言って自分の責任ではないよ、歴代の首相が主犯だよ、という菅の無言の声が聞こえてくる。委員会では、現場視察、海水注入、東電撤退について聴取したようだが、これらは問題の本質ではない。菅に質すべき問題点は、第一に、国民の安全を第一に考えずに何故メルトダウンやSPEEDI等の情報を隠蔽したのか。第二は、原子力緊急事態宣言を遅らせ、自分勝手な判断で対策を混乱させ機能不全に陥らせてしまい、何故放射能事故を拡大させてしまったのか。第三は、衆知を結集し総合力を発揮する体制を何故築けなかったのか。この3つの「何故」に対し菅が答えれば、自ずと真相と対策が明確になる。真相が究明されると、首相となるべき人物が持つべき資質とは何か、ということも明らかになるはずだ。
IMFのラガルド専務理事の発言「ギリシャ人はみんな税金逃れをしようとしている。税金を払い自助努力すべきだ」にギリシャ国民が怒り理事のサイトが炎上中とのこと。言う方も言う方だが、怒る方も怒る方だと思う。ギリシャの脱税は有名で、その額はGDPの2~3割に達すると言われている。全ギリシャ国民に対して「税金逃れ」などと、IMFトップが言うべき言葉ではない。正々堂々とギリシャトップに対し財政再建策の一つとして指摘すべき事柄だ。一方ギリシャ国民がその怒りをIMFに向けるのは間違っている。単なる感情的な怒りは何も解決しない。怒りの矛先は、脱税の温床を作ってきた国内政治家や官僚に向けるべきだ。緊縮財政はイヤ、脱ユーロはイヤと駄々をこねているだけでは事態は好転しない。ギリシャ国民にはこれを契機に脱税天国を解消させる国民レベルの運動に展開していく努力が必要だと思う。
我が家は教育一家なのかもしれないと思うことがある。教育関係の経験者は義母だけだが、カミサンも自分も他人を教育することが好きそうだ。今日テニスコートに友人の一人娘が許婚を連れてきた。この一人娘と初めて会ったのは10年前くらい。なかなか素直だが芯のある子で扱いにくそう、そんな第一印象だった。教育のし甲斐がありそうな気がして、一目で気に入って「家に連れて帰りたい」と思ったし、実際言ってしまったことを覚えている。許婚は今時いるのかなというほどの好青年。「いい人に巡り合えてよかったね」と言うと、肯きながら「当時は本当に連れて行ってほしかったのよ」と言っていた。「家に来なくてよかったね」とは言いながら、家に来ていたらこの一人娘の人生はどう展開していたのだろうかと、不安でもない期待でもない感覚が眼の前を過ぎっていった。今、我が家の庭では、野良猫の餌付けを義母がしている。「フーッと言わないの、ニャーと言いなさい」と声が聞こえる。まさに我が家は教育一家に違いないことを実感した。
我が家の初孫も小学1年生になり、今日は小学生として初めての運動会だ。初孫の親である自分の次男は生憎仕事で参加できないがジジババはどうかと次男の嫁さんの誘いに誘われて行ってみた。自分の子供たちの運動会以来、四半世紀ぶりに参加した。校庭にかかる万国旗、応援団の三三七拍子、行進曲など昔と全く変わりはない。一見外観は変わらず悠久の時が流れているようで久し振りに懐かしいものを感じた。しかし昔とは何か違うものがある。自分の持っていたイメージと何かが違う。心の中で少しの間むずむずしていたが、ハッとして分かったことがある。校長先生が女性だ。しかも先生のほとんどが女性で、年のいった男性がチラホラいる程度。しかも花の応援団長は男ではない、女。騎馬戦は紳士的で殴ったりはしない。ただひたすらに相手の帽子を奪い合いするだけ。運動会でのけが人はゼロ。戦時中から経済成長の時代は男性上位であったが、今は女性上位の絶頂期を迎えている。確かに男性上位時代には問題もあった。しかし女性上位時代にも問題がありそうだ。早く男女協力してより良い時代が来ることを願いたい。現実に参加してこそ感じる時代がある、ということを身を以って感じた次第。サンキュー。
大震災のガレキを被災地以外で受け入れる広域処理は、放射線に対する懸念があり遅々として進んでいない。ゴーを煮やした細野ゴー志環境相はガレキの放射線量に関するデータを全て公開すると発表した。詳細なデータを公開することで理解を進めるのが狙いだが、そもそもやるべき事の順序が間違っている。まず安全性に関する尺度の考え方と全データを公開した上で、広域処理受け入れをお願いするのが筋だ。最早過ぎてしまったことなので筋論は別に置き、安全性データを全て公開することは一歩前進だと思う。早速環境省のホームページを見てみた。ところが残念ながら全データ公開とはいうものの、蛸壷的に各処理場毎にデータを掲示してあるので全体像は掴めない。これでは国民の理解は進むはずがない。これまでの政府官僚の一連の対応は、出来の悪い子が教師や親から尻を叩かれいやいや机に向かわされている構図とそっくりだ。やる気のない生徒に広域処理を進められるはずがない。優秀な頭脳を持つ政府官僚が出来の悪い生徒に成り下がる原因の究明の方が先決のようだ。
先日の金環日食は相当注目を集めたが、今年は天体ショーの当たり年らしい。6月4日部分月食、6月6日243年に4回だけ起こる金星の日面通過、7月15日月が木星を隠す木星食、8月14日月が金星を隠す金星食と続く。特に金星の日面通過はなかなか観ることができない現象で次回は105年後とか。これらの天体ショーは宇宙へのロマンを膨らませ一種の癒し効果があるが、一方地球に実害を及ぼす天体現象もある。それが太陽フレアだ。太陽フレアは強いX線を放出し激しい磁気嵐を引き起こして航空機や漁船の短波通信を妨害したり、送電システムに影響を及ぼし大規模な停電を起こしたことがある。ところが京都大大学院の研究グループが、今まで太陽では起きないことが定説とされていたスーパーフレアが太陽でも起こり得ることを発表した。スーパーフレアは最大級の太陽フレアの何と10倍から100万倍に達する規模とのこと。ひとたび発生すれば放射線障害を起こしたり、電気系統を破壊し地球規模で都市機能を麻痺させるというから恐ろしい。太陽の表面に巨大な黒点ができたら発生の前触れとか。どう立ち向かえばいいのか今のところ方法はない。ことが太陽だけに、運を天に任せるしかなさそうだ。
5月22日の東京スカイツリーオープン初日は、報道各社のトップニュースとして華やかなスタートを切ったが、一夜明けた今朝の日経三面記事のトップは「開業初日エレベーター停止」。初日の東京スカイツリータウンには約22万人が押しかけ、東京スカイツリーには9千人が入場したとのこと。しかしながら当日の天気は最悪で、風も強いし雨も降り、そして視界はゼロ。強風のため開業初日早々入場中止となった。初日に地上350mの天望回廊に上った人は幸せだったかもしれないが、上れずに怒った人も多かったらしい。300倍の抽選をクリヤーし入場券をゲットして、会社を休んで来たのだから、その怒りは当然と言えば当然と思う。しかし、もし300m以上の天空でエレベーターが停止し脱出困難な事態が発生したら、どう対処することになったのだろうか。多分脱出手段はないだろう。日本人には「みんなで渡れば怖くない」的な安全信仰があるので、入場中止を決めた責任者の胸中は察するに余りある。判断材料はただ一つ「安全」を最優先することに尽きる。天晴れ!東京スカイツリー安全管理責任者。
病気には臭いがあるらしい。かなり以前のことだが、犬が癌を嗅ぎ分けるというニュースを見たことがある。犬の嗅覚は人の10万倍以上といわれているから、高感度の臭い検知器が出来れば病気の診断に役立つのかなと思ったことがある。今朝の日経によると、パナソニックと名古屋大学が尿の臭い成分から肺ガンを識別する技術を開発したとのこと。尿からの揮発物質を質量分析装置で調べたら、2-ペンタノンなどの物質が肺ガンの有無と相関することが分かったらしい。現在健康診断での肺ガン検査は、レントゲン検査が主流だ。しかしレントゲン検査は被曝量も高いし、初期ガンを見つけるには特殊な能力が必要なので見つけ難い欠点がある。一方尿検査であれば人体へのダメージは全くなくメリットは大きい。是非ともこの技術を発展させ、肺ガンだけではなく全ての種類のガンが判別出来るように、更にはガン以外の病気にも適用出来るようになってほしいものだ。
今日は朝から外で子供たちの声がする。「うわーみえた、みえた」と歓声。曇り空で見えないはずだった金環日食が、僅かな雲間から見えたのだ。周りを見回すとあちこちに親も出てきて空を見上げていて、普段は見慣れない光景だった。我が家は「曇り」という天気予報を信じて日食観察用眼鏡は買わなかったので、残念ながら金環日食を見ることは出来なかった。それにしても天気予報は当たらないものだとつくづく思う。いつも旅行に行くときは、週間天気予報を参考にして日程を決めている。僅か1週間ではあるが、予報は日々変わりハラハラさせられることが多い。今まで、晴れが雨に変わりガッカリさせられることはあったが、今回のように曇りが晴れに変わったことでガッカリさせられたことはなかった。滅多に起きない現象は滅多に経験しない感覚を引き出すものなのかもしれない。天文ショー恐るべし。
今日は半年ぶりの同期会。先に逝った仲間の墓参りをしてからの飲み会となった。今回は自分が幹事なので、線香、供花、お供物を用意したが、気の利く仲間もおり線香とお供物がダブってしまった。墓地は溝の口近くの小高い丘にあり、辺りは鎌倉を思わせる閑静で落ち着いた雰囲気のあるところだった。故人には似つかわしい場所だなと思いながら墓前で合掌。その後は奥様を囲んで飲み会となり、昔話に話が弾み入社当時の思い出が鮮やかに蘇ってきた。気が置けない仲間との飲み会は酒量が上がる。やや酩酊状態で帰路についたが、途中で新調したばかりの眼鏡をなくしてしまった。怪我しなかっただけでも良しとしよう。
昨日は久々に雷・突風注意報の出るなかゴルフに行ってきた。行き道は雨も降っていたがゴルフ場に着いたときは太陽が出てきた。新緑は綺麗だし風もなく、暑くも寒くもなくベストコンディション。午後は天気予報通り雷雨があり雷警報で30分ほど中断し売店で休憩をとったが、その後は再び晴れ快適だった。スコアも当面の念願であったハーフ50を切る事が出来満足至極。パターゴルフでは今年の4月17日東京ドイツ村にあるセントエンジェルゴルフリンクス・ホワイトコース・パー72で何と56を叩き出したことがある。アルバトロス1、イーグル4、バーディ6、パー6、ボギー1。ところが上には上があるものだ。ツアー最少記録は石川遼が2年前の中日クラウンズでマークした58だったが更新された。米ゴルフのゴルフウイーク・ナショナル・プロ・ツアーでライン・ギブソンが、今月12日ギネスブックの条件である全長6500ヤード以上のコースでゴルフ史上の最少スコア55をマークしたとのこと。人類初の快挙。とても同じ人間の仕業とは思えない。月とスッポン、いや、プロゴルフとパターゴルフ。
石原都知事の尖閣諸島購入発言で瞬く間もなく6億円の寄付が集まったが、肝心の都議会主要会派の方針が定まらない状況が続いている。尖閣諸島の領土権は国際的に日本のものと認められている。しかし現所有者は民間人で日本領土であることに信念を持って維持しているが、日本政府との過去の柵から政府買い上げには猛烈に反対している。このような状況下で石原都知事が、買い取り交渉の席に着けたことは都知事の功績だ。都知事は都の枠を超え、議会は都というコップの中の嵐を使命と思っている。どちらも異常。しかし本来国が為すべきことを為さない状況なので、都知事がしゃしゃり出てスーパー特権を振りかざすことには一理ある。一方都議会議員の態度は言うに堪えない。蛸壷の中でじゃれあいながら互いの足を食っているようなものだ。都議会議員の行動からは何も生まれない、ただ時間が過ぎて行くだけだ。公約した選挙で選ばれたのだから公約の範囲でしか活動しない、と考えるのはガキだ。自分が本来やるべきことを、しっかりオーダリングして、小さな枠に囚われず活動していくのが人間だ。今の都議会議員は人間失格に違いない。
三菱重工とJAXAが明日未明に国産大型ロケット「H2A」を使い人工衛星を打ち上げる。商業ベースの信頼性を得るのは成功率95%以上と言われている。今までに20回打ち上げ1回失敗したので現在の成功率は95%。いざ宇宙ビジネス参入だと鼻息は荒い。だが待てよ、もう1回失敗すると成功率は90%に下がり、再び95%とするには連続19回の成功が必要となる。商業ベースに乗せるには今後20回は連続して成功しなければならない状況下にあるほど綱渡りの段階だ。宇宙ビジネスに夢を膨らますのも良いが、今は夢よりも足元の技術を更に磨くことが肝心だ。宇宙ビジネスの戦略は国家レベルで練る必要があるが、日本には戦略も司令塔も存在しない。古川国家戦略相は一体何をしているのだろうか。
5月21日午前7時半前後、日本で900年ぶりに金環日食という天体ショーを見ることが出来そうだ。金環日食は世界のどこかで平均年に1回ほど起きているが、観測出来る地域は限られる。今回のように日本の本州で起きるのは129年ぶりで、しかも広い地域で部分日食が起きるのは900年ぶりとなり次回は300年後という。人生80年だから見る価値は充分ある。ところが気になることがある。普段は何も出来ない消費者庁が、金環日食の観察用メガネについて異常と思われる過剰な警告をしている。消費者庁は「適切な商品を使わないと目を痛めたり、視力が低下する害がある。室内の蛍光灯を見て形がはっきりと見えるものはダメ」と言う。しかし昔自分が子供の頃は何回か日食があったがその頃は、先生が曇りガラスを割ってローソクの煤を塗りなさいと指導した。その通りにして日食を楽しみ今でも問題は発生していないことが事実だ。ということは消費者庁は魔女狩りを恐れているに過ぎないと考えるのが妥当だろう。裏返せばオカミの規制そのものがオーバーシュートし日本を崩していると言える。規制撤廃こそが日本復活の道であることは間違いなさそうだ。小さい政府賛成、規制撤廃賛成。
ギリシャの連立政権協議が案の定難航している。パプリアス大統領が調整に乗り出したが、第7党の民主左派が強く反対したため政治家内閣は断念し実務者内閣を検討することになった。これもうまくいかなければ再選挙となり、第2党の急進左派連合が第1党になると見られている。そうなると財政緊縮策反対でユーロ離脱の一本道だ。しかしギリシャ国民の8割は、財政緊縮策反対だが同時にユーロ離脱にも反対だ。本来政治家というものは、ぎりぎりの線で妥協し実利を獲るのが腕の見せ所だが、その見通しは暗い。真の危機状態下では政治家は機能しないので、何の柵もない実務者から成る内閣を樹立し国民に財政緊縮策とユーロ継続を納得してもらう道が今のベストの選択だろう。ギリシャはイタリアのモンティ政権を見習うべきだと思う。だがもし、実務者内閣不成立となれば再選挙となる。再選挙の争点は財政緊縮策の賛否ではなく、ユーロ継続/離脱にすべきだ。ギリシャ国民にとって最も過酷な状況の選択が行われれば、後はそれなりに妥協出来るものだ。
フランス大統領選では緊縮財政よりも景気刺激と経済成長を重視するオランドが勝利した。オランドの公約は5年間で6万に近い教育分野での雇用、警察官5000人雇用、失業率の改善、若者向け公団の建設、原子力の縮小、ガソリン価格据え置き、リタイヤ60歳への年金支払い、リッチ層への増税等であり実施すれば財政赤字が大幅に拡大する。またドイツの地方選ではメルケル率いるキリスト教民主同盟が大敗した。一方ギリシャではEUが求める緊縮政策を支持している現連立政権が大幅に票を減らし、どの党も連立を組めないような状態になっている。緊縮、緊縮ばかりで嫌気がさしどうやら景気刺激へと潮目が変わりつつあるようだ。緊縮財政は経済を冷やすというが、それは緊縮財政しかしないからだ。緊縮財政下でも経済成長策はうてる。緊縮財政対経済成長の二者択一の構図は政治家が自分達の都合で作り出したものに過ぎない。日本でもどちらを優先するかの議論が多いが、正解はどちらも同時に手を付けることだ。二者択一的な考え方が事態を悪化させているに過ぎないと思う。
自分は母の日にカーネーションなどの花を母に送った記憶はない。しかも自分の子供たちが子供の頃カミサンに花をプレゼントし感謝などしたこともないと思う。ところが子供達三兄弟は結婚してから変わった。毎年母の日には子供達からカミサンにプレゼントが届く。嫁さんの影響とはいえ、カミサンはとても嬉しそうだ。その嬉しさもモチベーションに加わり孫たちの来宅前の一生懸命な準備を誘発しているように思う。プラス思考はプラス行動を産み、プラス行動がプラス思考を産み出している。今のところ嫁姑の関係は良好だしこれからも続きそうだ。女同士の良い関係は心を和ます。アサヒHDの調査にによると、母の日に母が欲しい贈り物の1位はスイーツ、2位は家事の代行、3位は定番のカーネーションとか。1位のスイーツは嫁姑が一緒に楽しむのであれば良いと思うが、ただ送るだけでは肥満糖尿を招き寿命を縮める効果しかなさそうな気がする。2位の家事代行は理解に苦しむ。年を取った人は特にエネルギーの摂取量と消費量のバランスが大切。家事はエネルギー消費の源だ。スイーツを喰らい家事代行でエネルギーを温存すれば、その先は見えている。結局3位のカーネーションに落ち着くことになるのかもしれない。我が家ではプリザードフラワーの贈り物が10年も続いている。「枯れる」という意味ではなく「長持ちする」という意味だと心得ている。出来た嫁さんたちだと思う。感謝、自分は母ではなくお父さんだが。
民主の政策法案作成能力のなさが次々と明らかになり早期の解散が望まれる。原子力規制について、民主案は単に保安院と原子力安全委員会を統合し環境省に設置するものだったが、独立性の観点から3条委員会を設置する自公案を丸呑みにすることになりそうだ。自公案の方が遥かに優れているので当然だ。復興庁は「復興の司令塔」として縦割り行政打破を期待されたが、復興庁に横断的な権限を付与する法案にしなかったため、結局屋上屋を重ねる結果となった。被災地では「ワンストップ機能を期待したがワンステップになってしまって煩わしい」と悪評。大切な法案はこのように間抜けな考えで役に立っていないが、一方現在検討している法案はもっと間抜けだ。例えば、タクシーを許可制から免許制に戻し時代を逆流させようとしている。許可制にしたことにより台数が増え安全が低下したという理由らしい。基本的に自由競争を阻害する規制はやめた方が良い。安全を維持向上させるにはロンドンのようなタクシー運転手資格試験制度を導入するべきだ。そうすれば利用者は安全と良質なサービスを受けられるし運転手賃金の低下も防ぐことが出来るはずだ。また秋の連休「シルバーウイーク」を検討中とか。7月の海の日と9月の敬老の日と10月の体育の日を10月中旬の月火水にもってきて土日と合わせて5連休にする案らしい。緊急かつ重要な法案を検討しなければならないこの時期にシルバーウイークとは能天気そのもので開いた口が塞がらない。民主には野党に戻り政策の抜本的見直しが、党員にはせめて自民並みの政治能力向上が求められている。
今年12月21日に世界が終るという説の根拠になっているマヤの暦は有名だが、それを覆すマヤの古い暦が見つかった。米ボストン大の発掘調査により古代マヤ文明の遺跡から最古とみられる9世紀初期のマヤ暦のカレンダーと壁画が発掘された。それによると、従来の滅亡説的な解釈は誤りで、この日は新たな歴が始まる節目の日に過ぎず、当時のマヤ人は7千年先まで世界はあると考えていたようだとのこと。つまり後6千年位は「世界はある」ということになる。終末思想の根拠が崩れると、何か将来が明るいものに見えてくるような気がする。これを機会に世界中に漂っている閉塞感が一掃され、前向きで建設的な世の中に変わっていくことを願いたいものだ。高が暦されど暦、か。
5日の読売新聞報道と消費者庁の松原消費者担当大臣のコメントで、プラットフォーム事業者6社が揃って全ての「コンプリートガチャ」を中止すると発表した。消費者庁はコンプガチャが景品表示法で禁じられている「カード合わせ」に当たるとして中止要請を検討している段階だが、業界の対応は異常に早かった。しかも国内では唯一右肩上がりの成長分野にも関わらずにもだ。考えられる要因はただ一つ、事業者は元々違法性を十分認識していた確信犯に間違いないだろう。確信犯であるならば、今まで子供達から巻き上げてきたゲーム代を全額返金すべきだと思う。一方このゲームの競合相手はパチンコ業界だ。パチンコ業界は以前からガチャの違法性を指摘していたとのこと。しかしパチンコ業界にはパチンコの換金は違法だが「景品交換」という見え見えのカラクリで規制を逃れている現実がある。違法性判断についてガチャとパチンコの違いは、政治家や警察OBを囲い込んでいるかいないか程度だ。消費者庁が真面な仕事をするためには、松原大臣がパチンコの違法性に言及出来るかにかかっている。囲い込まれている政治や警察がパチンコ相手に反応するかしないかは、もう目に見えている。
三日間のテニス合宿を終え帰路についた。今日は昨日の反省を踏まえ朝食の量は鶏のささみ、納豆、梅干し以外は普段通りとした。これで食事量倍増の要因は排除されるはずだ。そして今日のテニスは9時から12時まで、エネルギー切れはしないしテニスは相変わらず調子がよかった。クエン酸サイクルの賜物と意気揚々と我が家に戻り体重を測ると、何とあれだけハードに動いたのに1Kgオーバー。確かにエネルギー切れはしなかったが、あれはクエン酸サイクルではなく単にエネルギー源供給量だけの問題だったのか、怪しくなってきた。ひょっとすると温泉の効果かもしれない。いや、昨日の倍量朝食の二日目の影響かもしれない。依然エネルギー切れをしない原因はつかめない。しかしエネルギー切れに陥らなかったことは真実だ。テニスに強くなるためにも、これからも真実への追及は続くことになる。続くはずだ。
軽井沢テニス合宿の二日目が終わった。80歳の年長を筆頭に65歳以上の総勢18名の老人パワー軍団。昼食の30分程度は休憩したが、9時から5時までの8時間テニスを楽しんだ。最近の自分はすぐにスタミナ切れしてしまい、8時間など持つはずないと思っていたが不思議なことにパワー切れがなかった。しかしそれには理由がある。いつも食事は小食の方だが今朝はいつもの倍量を平らげた。しかも「ゴルフで老いる人若返る人:斉藤真嗣:サンマーク出版」で知ったクエン酸サイクルを思い出し実践したからだ。クエン酸サイクルとは、ドイツの科学者ハンス・クレブスが発見したサイクルで、エネルギーを得るために人間の体の中で起こっている働きのこと。食事で摂った糖質や疲労の原因となる乳酸などを分解しエネルギーに変える働きをする。クエン酸サイクルを効率よく回すには、ナイアシン、ビタミンB2、クエン酸が必要。ナイアシンはタラコに豊富だが宿のメニューにはなかったので鶏のささみで補った。ビタミンB2は納豆、クエン酸は梅干しで補充。クエン酸サイクルがスタミナ切れを防止することが立証されたと思い嬉しくなった。だが待てよ、昨夜の温泉の効果もあるかもしれないとも思ったが、クエン酸サイクルを信じることにした。
連休後半は生憎天気が悪く北関東では竜巻による被害が酷かった。自分はこの間悪天候を利用し我が家でたっぷり休養をとった。連休明けの今日から3日間は軽井沢で老人パワーのテニス合宿だ。現役の人達は連休こそが家族サービス日となるから普段疲れた体に鞭を打ち渋滞の中を車で出かけサービスを尽くす。しかしリタイヤー組は混雑する時はじっと静かに休養を取り空いたところで活動に入る。これこそ老人パワーの特権だ。かくして特権行使のため、いざ出発。もう既に心は軽井沢にある。
アメリカ野球界の監督はユニークだ。松井はレイズとマイナー契約し練習を開始したが、何と言っても実戦から遠ざかっておりその溝を早急に埋める必要がある。レイズのアイデアマンであるマドン監督は、松井の溝を埋めるため実戦形式練習試合で、松井がDHとして1試合に10回打席に立てるよう特別ルールを導入するとか。一方マリナーズの川崎は二、三、遊を熟すユーティリティー選手だが、何と第3の捕手に指名されレガーズ姿で練習を始めたとか。正捕手オリボが怪我で離脱したため正にDHのモンテロがなり、第2の捕手は打撃に難のあるジェイソでしかもマイナーにはめぼしい人材はいないためらしい。川崎はやる気十分で快諾。何と岩隈と川崎のバッテリーが実現するかもしれない。松井にしても川崎にしてもラッキーチャンスを与えられた。是非頑張ってほしいものだ。それにしてもチームのGMや監督次第で戦績が左右されることが良く分かる。昨年のレイズは主力選手を大放出したがワイルドカードでプレーオフに進出した。一方マリナーズは2年連続で地区最下位という結果が物語っている。チームを強くするには、フロント、GM、監督、選手の順で補強することがポイントかもしれない。 巨人は現に体験済みで今後立証する価値は充分にある。
欧州債務危機対策が最大の争点になったフランス大統領選の決選投票とギリシャ総選挙がいよいよ明日に迫った。フランスでは緊縮財政路線を唱えるサルコジが改革嫌いのオランドにリードされ負けそうだ。そしてギリシャでも緊急融資を受けた後の緊縮財政政策に不満を持つ野党に勢いがあるとのこと。旗向きは既に変わりりつつあり緊縮財政反対派が勝利することは間違いなさそうだ。そしてその結果として、フランスは天国経由で奈落の底に、ギリシャは地獄経由で天国に行きそうな気配がする。一方日本では自民に愛想を尽かし民主に改革を期待したが、今や民主は自民時代よりも酷い反改革派に成り下がってしまった。郵政民営化の後退はもとより道路行政は自民以下のドケン行政に落ちてしまった。「前門の虎後門の狼」という諺がある。一つの災難から逃れたと思ったらまた別の災難に出会うことのたとえだ。日本は「前門の自民後門の民主」の時代と言える。フランスとギリシャと日本はシンクロナイズしているようだ。しかし、日本はバブル崩壊後の年数ではEUよりも先輩だ。EUが後門の狼の出現に怯えている間に、日本では既に狼の次に出番を待つ「維新の会」という大蛇が待ち構えている。
明日5日北海道の泊原発3号機が発電を停止し、これで国内の50基全ての原発が停止することになる。福島原発事故が発端となり全基停止に至ったが、こうなった要因は原子力事故そのものだけによるものではない。事故直後の政府の対応の拙さによる放射能の飛散増大、東電を含む原子力ムラの隠蔽体質と傲慢さの暴露、飛散した放射性物質の回収に対する政府の不作為、根拠のない放射能規制値の勝手な変更、食物と放射能の関係についての説明不足、事故の原因解明をせず形だけの安全宣言で再稼働しようとする政府の姿勢、真の安全対策を検討しない政府、等が問題をこじらせた。従って、原発全基停止は政府の事故後の対応の拙さが原因といえる。風邪でもこじらせば重病になるが、原発事故をこじらせてしまったからにはちょっとやそっとでは収まるまい。今後の原子力政策の政府方針を明確に宣言し基本計画を説明するとともに、真の安全対策が出てくるまでは、国民は政府を信用しないし納得しない。残念ながら国民の信頼を得るような見通しは全くない。ロウソク生活が続きそうだ。
日本国憲法が今日で施行65年となる。憲法は日本国における全ての法律のベースになるものだから極めて重要で尊重しなければならない位置付けにある。しかし、存在自体も国外活動も違憲の自衛隊、武器輸出三原則のなし崩し緩和、一票の格差等々違憲状態が続いており、しかも殆んどの国民は憲法の教育を受けたことがないのが現実だ。そして大震災のような緊急時の臨戦態勢についての考え方などは欠落している。そもそも今の憲法は戦後GHQが、日本の再軍事化を絶滅するために作ったもので、今の日本人には馴染んでいない。ただ9条の戦争放棄だけが独り歩きしている。憲法は国の骨幹だから、あるべき憲法を議論することは大切だが、違憲状態を直すための改憲議論や9条維持のための議論を優先することは「木を見て森を見ず」ということになる。まずは、日本は何を理念とするのか、日本人は平和維持ということに対し如何に対処すべきか、国民の権利と義務とは何と考えるのか、緊急時には超法規体制をとるべきか、ということを10年程度の議論を繰り返し国民の総意を煮詰めて行く必要がある。最近の政治的な改憲活動は改憲条件緩和だけを目的に走っているようにみえる。しかし、国民の本質的な議論を経ずして内容が最適化される訳がない。その時自分が生きているかは分からないが、10年後には憲法が日本人気質に馴染んだものに改正されていることを願いたい。
プロ20年目、米球界10年目となる松井選手がレイズとマイナー契約をした。かつてはヤンキースの中軸を担いワールドシリーズで最優秀選手に輝いたスラッガーだが、過去への拘りはなかった。最近のメジャーは年のいった大型DHとの契約を敬遠し、将来性のある若い選手を獲る傾向にある。松井は勝負強いバッティングが魅力だが守備に難点があると評価されたのが響いたのだろう。日本からの誘いを断り浪人までして米球界に拘ったのは、本当に「野球をすること」が好きだったからだろう。レイズはマイナー契約では異例な記者会見を開く誠意を示し、一方ヤンキース監督はレイズの選手達の模範となるだろう松井を獲ったことを称えた。ただの野球好きではないことは立証されている。今年の松井は今まで以上に大きく人間としても成長する姿を見せることになるはずだ。頑張れ松井選手。
大震災の津波により多くのモノが太平洋に流出し、先日はアメリカ西海岸に漂着したサッカーボールやバレーボールの持ち主が判明したニュースもあった。今回は何とハーレーダビッドソンがカナダに漂着し話題となった。ボールやオートバイ程度であれば、微笑ましいニュースかもしれないが、問題はもっと深刻だ。内閣官房総合海洋政策本部の情報によると、大震災により生じたガレキは2000万トン以上と推計され、このうち500万トン程度が太平洋に流出。その7割程度が日本近海に沈み、残りの約150万トンが洋上漂流物となっている。米海洋大気局によると、米西部沿岸とアラスカに漂着したのはこうした洋上漂流物の先端部分で、ハワイ北部にも大量の漂流物があって、徐々に東へ向かっているとのこと。漂着した側の国の対応は大変だ。船舶運航への影響、海岸の汚染、漂着物の廃棄処理、放射能の確認と対策、形見であればそれなりの対応等々、天災とはいえ大変な迷惑だ。いま日本は漂流物の情報調査をメインの活動としているが、一刻も早く漂流物の回収と海底に沈ませる活動に移すことが必要だ。海は広すぎて手を付けようがない、と言うのは単に言い訳にしか過ぎない。傍迷惑な隣人は嫌われる。誠意を示すことしか挽回の道はないと思う。