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30日 4月 2024
衆院補選で自民が全敗し、自民内でポスト岸田が語られ始めた。早速マスコミが取り上げているが、泉房穂前明石市長が異論を唱えた。羽鳥慎一モーニングショーに出演した際、羽鳥がポスト岸田として「小石河陽子(小泉、石破、河野、上川)」が挙っているがと質問すると、泉は「国民世論はすでに政権存続じゃなくて、政権交代だ。ポイントはポスト岸田じゃなくて、ポスト古い政治、ポスト金まみれの裏金政治、ポスト国民負担増からの転換だと思う。国民世論とテレビ局がズレてる。この時点で小石河陽子なんて言うからみんなが勘違いする」と回答した。泉は更に「テレビ局は国民の声を報じてほしい」とダメ押しした。このタイミングでCMとなり羽鳥が「意図はないんですけれども、たまたまここでCMなんです」と伝えたが、テレビ局はグッドタイミングと思ったに違いない。所詮、情報番組は面白可笑しく視聴率さえ上がれば良いと考えているのだろう。この手の情報番組が世論をミスリードしている。泉はもっとマスコミに顔を出して異論を唱えるべきだと思う。
29日 4月 2024
立憲民主党の国会議員有志が「田中角栄研究会」を設立したという。田中角栄は自民党で保守政治の権化のような存在だ。一方、立民はリベラル派が多い。まさに水と油の関係で違和感を覚える。田中角栄研究会に参加した面子は、小沢、原口、江田、馬淵ら保守系議員20人あまり。田中角栄は、コンピューター付きブルドーザーとの異名をとった。国土の均衡ある発展を掲げ地方再生の先駆けとなった。また日中国交正常化を成し遂げた。金権政治の権化とも言われているが、政治家として日本の未来を切り開いたのは間違いない。ただ、米国の頭越しに日中国交正常化を成し遂げたため、米国の反感を買い、ロッキード事件で逮捕され、有罪判決を受け政界から葬り去られてしまった。立民が次期政権構想の中で、行動力・決断力あるリーダー像を勉強する題材としては最適だと思う。しかし、勉強する側の政治家はそんなに高尚なのだろうか。今秋に予定される次期党代表選に向けた準備の1つとも受け取れる。10年くらい前に新潟県村上市に行ったことがある。村上茶の本家を訪ねたとき、主人が飾ってある田中角栄の写真の前で、今でも尊敬していると胸を張って言っていたことが印象に残っている。真のリーダーとは、そう言うものだ。岸田が益々薄っぺらに見えてくる。
28日 4月 2024
日本の医薬品市場の規模は、米国、中国に次ぎ世界3位の位置にある。だが一方で、世界で生まれる画期的な新薬の7割が日本で治療に使えない事態に陥っている。薬の実用化に必要な臨床試験が、国際共同治験の対象国から外され、日本人への安全性と有効性が確認出来ないからだ。外される理由は、2つある。厚労省の大病院民営化・法人化政策と国民皆保険制度だ。医療費削減政策により民営化し、日本の医療施設は規模が小さく、非効率で手間がかかり、コストも高くなってしまった。結局、世界は日本を選択するメリットが無いと判断してしまうのだ。また国民皆保険があるため、安全性への根強い不安もあり、日本では治験に参加したいという患者が少ないのだ。一方欧米は保険の未加入者が多く、治験は高額となる高度医療を無料で受けるための一つの手段とみなす傾向がある。治験後進国の日本を世界レベルに引き上げるためには、全国に大規模公営病院を最低10カ所ほど創設し、医療技術の核とすべきだと思う。医療費削減のため、全ての病院を民営化してしまっては、助かる命も助からなくなるのは目に見えている。厚労省の政策失敗例の1つだといえる。
27日 4月 2024
人口戦略会議が、全自治体の4割に当たる744自治体で、人口減少が深刻化し、将来的に消滅の可能性が高い「消滅可能性自治体」に該当するとの試算を公表した。しかし、政府は素っ気なく、マスコミも国民も関心が薄い。10年前増田リポートが「消滅可能性都市」を公表したときは衝撃が走った。増田リポートの狙いは「激増する首都圏の高齢者を地方に移住させること」だった。だが狙いは外れた。その代わりこのリポートに悪乗りしたのが当時の安倍首相だ。安倍は地方創生を打ち出した。でも、地方自治体に計画を作らせて国に提出させて、その中で国が見て良いものを支援するスキームは見事失敗した。地域振興ではなく、補助金獲得がメインになってしまったからだ。今回は「消滅可能性都市」を「消滅可能性自治体」に改めた。地方の反応が薄かったからだ。消滅可能性自治体から脱した自治体は239に上り、新たに99が仲間入りした。100年後も若い女性が5割近く残る65自治体を「自立持続可能性自治体」と新たに定義した。子育て支援に力を入れる千葉県流山市や印西市、茨城県つくばみらい市が選ばれ、TSMCを誘致した熊本県菊陽町、外国人住民の比率が人口の約1割を占める岐阜県美濃加茂市と愛知県飛島村も選ばれた。消滅可能性自治体とは大層な言い方だが、子育て支援、企業誘致、移民歓迎で地方が創生したことは誰でも知っている。新鮮味の無いリポートだと思う。
26日 4月 2024
交番と駐在所が減っている。現在のペースが続けば2050年代前半には2000年代初めに較べて4割減になる。理由は3つあるという。刑法犯認知件数が2002年比で7割減ったこと、施設が老朽化したこと、交番勤務を担う警察官が減ったことだ。日本では交番や駐在所が地域に密着し、住民からの信頼を得ることで治安維持や防犯に貢献してきた歴史がある。でも、交番や駐在所の廃止による治安への影響を警察当局が示したデータはない。だが、雨宮筑波大教授は、駐在所が減った地域では住民の不安が1割高かったと言う。また、時代と伴に犯罪の種類が変わっている。サイバー攻撃やテロが増えている。自ずと警察の警戒重点領域は移っていくのは当然だ。それでも交番や駐在所の機能は維持する必要がある。移動式交番やロボットなどを考案し、安全・安心を確保すべきだ。しかし、最も深刻な問題は、交番勤務を担う警察官が減ったことだ。実務を熟すよりも昇進試験が優先される。昇進者が溢れ、頭でっかちな組織構成になり、現場は慢性的に手薄だ。自衛隊も同じだ。現場の戦闘員が不足している。現場が弱ければ機能しない。警察も自衛隊も抜本的な組織改革が必要だ。
25日 4月 2024
ついに1ドル155円台へ突入し、約34年ぶりの大幅な円安となった。この3年間で1ドル100円から155円に動いたのだ。外国人旅行者が喜ぶ一方で、日本人が苦しい生活を余儀なくされている。とうとう産業界も行き過ぎた円安は困ると言い出した。日銀がマイナス金利の解除に政策転換した。日銀は円安を止める効果があると決断したが、円安は更に進んでしまった。日銀は見誤ったのだ。米国は金利を下げる環境にはなく、一方日本経済は急激な金利上昇には耐えられない状況にあるので、当面、緩和的政策を続けざるを得ない。しかも、米国FRBは市場から約230兆円の資金を回収したが、日銀は600兆円の回収が進んでいない。円安が更に進むことはサルでも分かる。たとえ財務省が為替に介入して数円戻したとしても、その後は165円まで進むとも見る者もいる。問題は、日銀が円安を止め円高に誘導する政策が全く無いことだ。円安に誘導したのはアベノミクスだ。当時の黒田総裁は「円安は日本経済にプラス」と言っていたが、鈴木財務相は今でも「円安にもメリットがある」とほざく始末。歴史を見れば、自国通貨が下落して栄えた国は無い。円安は一時的なカンフル剤に過ぎない。カンフル剤漬けになって身体を横たえているのが今の日本の姿と言えそうだ。政治家も経済学者も経営者もこれまでの金融政策を検証すべきだと思う。
24日 4月 2024
毎日新聞に「非婚ムーブメントの韓国」の記事。非婚手当や非婚式があるという。韓国と言えば、日本を上回る少子化に直面している国だ。日本では、少子化対策の財源確保のため、社会保険料に上乗せするという犯罪まがいの取り立てをするというのに、少子化を煽るような韓国の非婚手当や非婚式には、極めて違和感を覚えた。韓国の非婚には色々な意味があるようだ。1つは、文字通り結婚しないこと。1つは、経済的な理由。1つは、多様な生き方の一つ。1つは、男性中心社会への反旗。儒教文化の影響で、韓国社会には男性優位の家族制度が根強くある。それから脱出しようとする女性解放運動なのかもしれない。非婚手当を出す企業や非婚式を行う人が出てきているという。非婚手当は、結婚や出産は全員がするものとの前提で出される慶弔費の不公平を解消するために生まれたという。恐らく韓国では男性優位の家族制度が崩れていけば、少しは解消されるに違いない。いずれにしても韓国にしても日本にしても、成熟してしまった国は個人の意識が優先するので、少子化は免れそうもない。少子化を遅らせることも大事だが、時既に遅し。少子化が現実となった社会に如何に適応していくかを検討すべき時期を迎えていると思う。
23日 4月 2024
花粉症が一段落した。自分は少しアレルギー体質があるので、毎春スギ花粉に悩まされている。「VIEW39」で、39種のアレルギー源に反応し易いかを調べることが出来る。原因を知って、日常生活で気を付けなければいけない点を知りたいという思いで「VIEW39」検査を受けてみた。結果は、スギ花粉に最も反応し、ヒノキやハウスダストにも反応があり、食物には反応しないことが分かった。腸内フローラ研究の第一人者である小柳津東大名誉教授によると、花粉症、花粉症と騒ぐが、花粉症の真犯人は花粉ではなく、抗生物質とのこと。抗生物質が腸内フローラを壊滅し、体内に炎症を起こし、花粉症だけでなくあらゆるアレルギーや病気の原因になるとのこと。腸内フローラを修復し花粉症を始め様々な病気を直すにはフラクトオリゴ糖という特にゴボウに多く含まれている食物繊維をたくさん摂って酪酸菌を増やすことだと言う。そろそろ対処療法の点鼻薬とはオサラバして、ゴボウをたくさん食べる食生活に切り替えようと思う。
22日 4月 2024
大学の科学技術の質が劣化している。論文の被引用数(各分野上位10%)の国別順位が、4位から13位に落ちて、G7では最下位だ。国立大学が法人化されてから20年経ったが、国から配られる運営費交付金は大きく減り続けている。2022年度の運営費交付金総額は1兆675億円だ。人件費を抑えるために任期付教員が増え、教員の3分の1に達している。職務時間のうち研究活動が占める割合は、国立大で2002年には50%だったが、2018年には40%に減少した。金沢大学は、トイレ改修のためクラウドファンディングをする始末だ。一方政府は、熊本のTSMC半導体工場に1.2兆円も支出する。まだどこでも実現していない2nm半導体の生産を目指すラピダスへは2兆円も補助する。そもそも国策会社はエルピーダメモリしかり日本ディスプレイしかり、成功した試しが無い。半導体の2工場に3.2兆円、大学運営費に1兆円では、いくら半導体が産業の米と言っても、余りにもバランスを欠いている。科学技術予算には各国が力を注いでいる。このままでは、日本が科学技術の後進国に陥るのは間違いない。
21日 4月 2024
「長嶋茂雄一般財団法人」が昨年5月に設立された。長嶋本人は、2022年に自宅で転倒した際に脳出血を起こし、救急車で搬送され、それ以来入院生活をしている。とは言っても、時々イベントに顔を出しているから、病状が深刻というわけではなさそうだ。リハビリもあるから、自宅よりも病院の方が暮らし易いのだろう。「長嶋茂雄一般財団法人」の登記簿には、所在地は大田区田園調布の自宅、設立の目的は「野球を主体に広くスポーツ全般への競技の普及、振興」とあり、そのために、競技力向上や、健康増進を図ることなどを目的とした事業を行うと記されている。でも、ミスターの名を冠した野球イベントなどを開催する事業を行なった形跡は無い。長嶋は、金銭はもちろんトロフィーなど価値あるものをたくさん保有している。それを財団に拠出することで、自身の財産を有効に管理、活用し、将来にわたって散逸を防ぐことが目的なのだろう。また、相続税対策にもなる。そう言えば、かつて一茂が父の記念品を勝手に売却しまくったとのニュースがあった。恐らく、財団の設立は、一茂からのプロテクトと、一茂を除く3人の子どものための相続税対策なのだろう。若い頃は野球のことしか頭に無かった長嶋も、野球以外のことを考えなければならなくなってしまったのだろう。

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