31日 1月 2024
JR東日本が23日の上野駅大宮駅間で起きた架線事故は、架線の重り装置の老朽化によるものと発表した。この事故で、東北新幹線171本、上越新幹線51本、北陸新幹線61本の合わせて283本が運休し、12万人余りに影響が出た。その上に復旧作業していた作業員2人が感電し病院に運ばれた。事故の原因は、架線の重り装置の重りを支える鉄製の棒が破断して、架線が垂れ下がり、車両に接触したためという。破損した装置は東北新幹線の大宮―上野間が開業した1985年から約38年間1回も取り替えていなかった。通常は劣化の状況を踏まえて30年ほどで交換することになっているのだが。JR東日本の新幹線には、同じ装置が約490カ所あるが、半数に当たる約250カ所が同様に30年を超えているという。破断した原因は、長期の金属疲労によるものだろう。要するに、JR東日本は目視検査でお茶を濁していた訳だ。JR東日本は、利益追求に偏りすぎ本業以外に力を入れているが、肝心の運行安全には相当力を抜いている。かつてJRには、在来線で同じような管理不足による事故があった。今回の事故はデジャブかと思ったくらいだ。経営トップの頭が相当歪んでいるということだ。
30日 1月 2024
毎日新聞の調査で国会議員の公設秘書552人もの存在が公表されていないことが判明した。議員には、公設秘書を雇う際、秘書名や採用日、勤務地などを示す文書を国会に届け出ることが義務付けられている。国会議員は1人あたり3人の公設秘書を雇えることになっている。いわば国会ルールだ。これらの未公表秘書を雇用していた議員は衆参両院で273人に上る。該当議員は、衆院212人、参院61人。政党内訳は自民160、立憲69、維新18、れいわ6、国民3、公明2、その他15。公設秘書は衆参両院で約2000人いるとされており、4人に1人の存在そのものが公になっていなかったのだ。中には文科相ら閣僚6人もいるし、何と泉健太立民代表も含まれているのだ。国会は法律を作る機関ではあるが、国会議員は法律を無視する種族とも言えそうだ。社会のルールも守れない議員たちに、明日の日本を任せることが出来るだろうか。裏金議員や国会ルール無視議員たちのガラガラポンが必要だ。
29日 1月 2024
昨春の統一地方選で躍進したあの日本維新の会の凋落が顕著になっている。昨夏は立民を抜いて日の出の勢いだった。ところが、追い抜かれてしまった。はや野党第2党に成り下がってしまったのだ。原因は、大阪万博だ。建設費が膨張し、税負担増も確実となり、パビリオン建設も遅々として進まず、計画の杜撰さに国民が呆れかえってしまったからだ。しかも、吉村知事が「能登復旧と万博は無関係」と言った言葉が火に油を注いでしまった。維新は党勢回復のために党員確保に必死だ。党員獲得ノルマ達成のためオフレを出した。ノルマを達成できなかった者は、罰則として交付金をカットするという内容だ。まさに、ブラック企業と化してしまったのだ。更に、万博もIRもままならないのに、その後にF1を誘致すると言い出した。F1は行政が多額のコストを負担する税喰い虫だというのに。更に更に、国会では藤田幹事長が立憲民主党の米山隆一衆院議員のヤジに耐えかねて「ええ加減にせえよ?ほんまに」とヤクザながらに凄んでしまった。まさに、維新の正体が暴露されてしまった瞬間だった。全てが維新のオウンゴールと言える。所詮、維新は田舎の成り上がり者だと熟々思う。国政などに進出せず、大阪域内でこじんまりとやってほしいものだと思う。
28日 1月 2024
能登地震は地震予知技術が未熟のためではなかったことが判明した。能登半島の活断層によるマグニチュード7.6の地震予測情報は存在していたのだ。国土交通省の「日本海における大規模地震に関する調査検討会」は、津波対策の観点から、日本海側の60カ所の活断層が動いた場合の津波や地震の発生規模を2014年には予測していた。その中で、震源能登沖のマグニチュード7.6の地震を言い当てていたのだ。この調査は専門家の間では広く知られたという。だが、日本の地震研究の本丸である文科省傘下の地震本部は、この調査結果を知りながら対象として外してしまったのだ。本丸の文科省が国交省なんぞのデータを受け入れられるか、ということだったのかもしれない。まさに縦割り行政の弊害だ。そればかりではない。文科省の「全国地震動予測地図」には大きな間違いがある。震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を色分けしており、能登は0~3%となっている。これを参考にして、石川県では「安全だから企業来て」と企業誘致をしていたのだ。しかし、日本列島は地震の巣。日本全国危ないのだ。この地図は、地震の危険度を点数でつけるとすれば、90点と95点を色分けしたにすぎないとの意見もある。地震本部へのシビアな検証が必要だ。
27日 1月 2024
1月2日に羽田空港で発生した、日航機と海上保安庁の航空機との衝突事故の原因究明が進んでいない。管制官やパイロットの証言が、警察の捜査で証拠とされるので、多くを語らないらしいと言われている。どうやら警察が原因究明の足を引っ張っているようだ。国内の航空機事故の撲滅を目指す航空安全推進連絡会議は、運輸安全委員会による事故調査が何より優先されるべきであり、通例となっている警察の刑事捜査が優先されるべきではないとする緊急声明を出した。国際ルールでは、航空機事故の原因を特定して再発防止に努めるのが最優先とされており、調査結果を刑事捜査や裁判の証拠として使用してはならないとなっている。原因調査と刑事捜査は切り離すことになっているのだ。ところが、日本では航空機事故も車の交通事故と同じように警察が取り扱うのが通例となっている。一応日本も先進国の一員だ。もうそろそろ航空機事故は国際ルールに従うべきだと思う。
26日 1月 2024
裏金事件で逃げ切った安倍派5人衆+塩谷+下村に対し、離党以上の重い処分が自民内で要求されているという。自民の党則で定める党紀委員会の処分には、重い順に①除名②離党の勧告③党員資格の停止④選挙における非公認⑤国会および政府の役職の辞任勧告⑥党の役職停止⑦戒告⑧党則遵守勧告の8段階がある。過去に、新型コロナ禍で緊急事態宣言発令中に銀座のクラブに行っていたことがバレた松本純元国対委員長代理ら「銀座3兄弟」は離党勧告処分を受けて離党した。銀座遊びで離党勧告だから、裏金作りにはそれ以上の重い処分が妥当と言える。と言うことは、除名だ。西村康稔、萩生田光一、高木毅、松野博一、世耕弘成、塩谷立、下村博文が除名されれば、自民の景色は大きく変わることになる。しかし、本来なら議員辞職であるべきだ。自民内規で離党や除名で済ませるのは自民党が生き延びるための方策で、トカゲの尻尾切りに過ぎない。裏金議員の二階も岸田も除名対象に入れるべきだ。これが実行されれば、政治刷新が一歩進むことになるはずだ。
25日 1月 2024
一応コロナ騒動も明け、1年半ぶりに旅行することになった。行き先は湯河原。のんびりと湯に浸かることが目的だ。宿はカミサンがネットで調べた三輪というホテル。いつもは自分が幾つか候補を選び、カミサンが最終的に決めるのが通常だが、今回は珍しくカミサンが選定して決定した。我が家では、選定基準として部屋付き温泉露天風呂を最優先することが慣わしとなっている。割高ではあるが、いつでも好きなときに、好きなだけ何回も温泉に浸かることが出来る。人目を気にすることなく極上の時間を味わえる。コスパは良いと思っている。カミサンの選定理由の2番目は、和とイタリアンのマリアージュ料理。想像がつかなかった。でも、出てきた料理は、全て和とイタリアンのマリアージュ料理だった。我が家は小食だ。それもピッタリと合っていた。このあたりは湯河原の一等地で芸能人やセレブの別荘も多いのだそうだ。理想郷という。理想郷とはユートピア、即ち、湯~とぴあ、という連想から生まれたのかもしれない。でも急坂には閉口した。帰りに熱海に立ち寄った。長年の念願だったまめアジの干物を買った。これを肴に晩酌するのが楽しみだ。
24日 1月 2024
能登地震の被害は甚大で、未だに復旧の見通しも立っていない。2020年から珠洲市周辺でかなり大きな群発地震が発生していた。地震学者は、断層とは言わず「地下で大きな液体が動いているためのようだ」と言っていた。ところが、元旦に震度7の大地震が発生した。すると彼等は一転して「未知の活断層が」とか「活断層が海中なので」と言い訳を始めた。このブログ「東南海地震の発生確率は70~80%か20%か」「当てにならない地震発生確率」にも書いたが、現在の地震の予知技術はゼロに等しい。いや、ゼロならばマシだ。ゼロならば、いつ、どこで地震が起きるか分からない。それならば、いつ何時起こっても平気なように対策だけは準備しておこうと考える。ところが、国は間違った地震予測を公表しているのだ。文科省傘下で毎年100億円超をも使っている防災科学技術研究所の「全国地震動予測地図」だ。これによると、能登半島も熊本も地震安全地帯なのだ。熊本では、この全国地震動予測地図の情報を元に企業誘致が行なわれていた。能登も大地震など想定していなかった。誤った情報は無いよりも悪い。地震対策を緩め、被害を拡大させている元凶とも言える。国は地震予知技術を根本から見直す必要がある。
23日 1月 2024
今年は「宇宙天気災害」が起きる恐れがあるという。宇宙天気とは、太陽の活動によって宇宙環境が天気のように変化する現象のこと。そして、宇宙天気災害とは、太陽の活動によって地球の社会インフラが影響を受ける災害をいう。地球の天気は雲が厚ければ雨や雪が降るなど、基本的に雲に左右されるが、宇宙天気で注目すべきは太陽だ。太陽は、光や熱などを放出して地球に恩恵をもたらす一方で、X線や高エネルギー粒子など、地球に悪影響を及ぼす物質も放出している。太陽の表面が突発的に爆発する太陽フレアが起こると、地球上の社会インフラがダメージを受けることがしばしばある。太陽の黒点の数は、太陽活動が活発になると増加する。黒点数は約11年周期で増減を繰り返しており、数が多いほど大規模な太陽フレアが起こる傾向があるとされている。アメリカ海洋大気庁の宇宙天気予報センターが、次のピークは2024年と報告した。宇宙天気災害は、文明が進化するほど災害も甚大になるのが特徴だ。1989年にはカナダで大停電が起きたが程度だったが、2022年はスペースX社の小型衛星が40機も落下した。今年は、通信・放送、電力使用、GPSなどの測位利用、衛星運用、航空運用、有人宇宙活動などのインフラに要注意だ。社会インフラでは計画停電や計画運休などをして、最悪の被害が出ない選択をするのが重要だ。個人では、パソコンや電気器具をコンセントから抜いて被害を最少に抑えることが必要だ。
22日 1月 2024
福島原発ALPS処理水の放出が始まって5ヶ月が過ぎた。原発敷地内に溜まっている処理水は130万tで、1日当たり90tが増え続けている。放出量は1日当たりmax500tを目指している。上手く行っても完了までに30~40年はかかる。トリチウムを含む処理水を放出する理由は、トリチウムを含む水は普通の水と化学的性質が同じため、分離技術が存在しないからだと言われている。ところが、全く刃が立たない訳ではなく、技術の芽は存在しているようだ。2018年に近畿大学の研究チームが、直径5ナノメートルの超微細な穴を持つアルミ製フィルターにトリチウム水を含んだ水蒸気を通すと、穴の表面にトリチウム水だけが残り、分離して取り除くことに成功したと発表した。しかし、処理量を増やすと効率が極端に落ちてしまった。1時間で数グラムしか分離できない技術だったのだ。そこで研究者らは、トリチウムが超微細な穴に吸着することに注目し、アルミの替わりに多孔質体を用いて効率を上げる研究に着手した。文科省所管の国立研究開発法人科学技術振興機構の「A-STEP」という産学共同研究の支援プログラムに応募したが、不採用。理由は稼げる研究ではないから。結局開発は2022年度をもって休止してしまった。ALPS処理水の放出が決まったからといって、国はトリチウム除去研究をしなくて良いという訳ではない。国が本腰を入れて取り組むべき研究だと思う。