30日 11月 2012
維新の主張はブレにブレたので公約要旨を読んでみた。公共工事以外で経済成長を目指す。日銀法を改正し政府との役割分担を明確にする。プライマリーバランスの目標を設定する。専業農家を厚遇し農業に競争原理を導入する。TPP交渉に参加。公的年金を積立方式に変更。議員を含めた公務員制度改革と道州制。電力市場を改革革新しながら脱原発を目指す。集団的自衛権行使のための法整備。等々いま日本がすぐ実行しなければならない課題と政策が的確に明記されていることに感心した。公約だけを見れば維新に投票したいと思う。しかし、維新の問題点は、石原老人の暴走を止めることが出来る人がいないことと、政権を担える真面な議員が一人もいないことだ。まさに絵に描いた餅になりそうだ。維新の公約を自公民で実行すれば日本は生まれ変わるに違いはないが。残念ながら自公民の器は小さい。
29日 11月 2012
自民党のホームページにある政策パンフレットを読んでみた。「取り戻す」シリーズになっていて、復興から始まり経済、教育、外交、安心を取り戻すという。大きなポイントは2つで、金融政策と国土強靭化。経済を取り戻すため無制限の金融緩和即ちお札を無制限に刷り市場に供給するというが、市場にはお金がだぶついている。お金はあるが需要がないので使えない状況にある。経済を立て直すには、お金の供給と需要の増加の両方が必要だ。今はお金はあるので、とるべき政策は需要を如何に増加させるかにある。根本的に間違っている。一方国土強靭化と称し、公共投資に10年間で200兆円を使う計画になっている。これはもうバラマキの枠を超え、ドブに捨てるようなものだ。バラマキならば拾う人がいるが、ドブでは誰も拾えない。もし自民が政権を取ると、マニフェストに書いてあるという理由だけで実行される恐れは十分ある。実行されれば国債が暴落し日本が壊滅するのは目に見えている。自民のマニフェストは狂気の沙汰。投票者は投票したことに責任を持つべきだと思う。
28日 11月 2012
嘉田滋賀県知事が「日本未来の党」を旗揚げし、待ちに待ったリベラル勢力の結集だと注目度は高い。人気のあった維新の会は太陽の党と組んだため妥協に妥協を重ね目的が不明瞭になり、ブッコワスのイメージだけが残った党に成り下がった。果たして「日本未来の党」に日本の未来を託すことが出来るのだろうか。新党旗揚げと言っても、中身は小沢の「国民の生活が第一」そのものだ。この指とまれと言っても今更とまる政党はない。嘉田が代表に就き小沢は表に出ないという。また小沢が裏で糸を操る傀儡党の誕生に違いない。嘉田は選挙の時だけ小沢が変身するためのお面に他ならない。嘉田は記者会見で「卒原発」という造語を連呼し、ただ即時に原発を停止すると言うばかり。原発の即時停止は、聞こえは良いが無責任だ。エネルギー政策をどうするのか。日本経済への影響をどう考えているのか。プルトニウム問題をどう解決すのか。これらの答えがあって初めて即時停止と言うことが出来るはずだ。「日本未来の党」にはダーティーなイメージが憑りついている。
27日 11月 2012
テニスクラブで親しいM夫妻とディナーを共にし楽しい時を過ごした。M夫妻とうちの夫婦とは不思議なくらい縁がある。15年前頃に転居し今の家に住みだして、家の近くのいくつかのテニスクラブを見て回り、入ったのが今のクラブだ。話をしているうちに4人とも同じ大学を出ていたことが分かった。7学年違うので大学で顔を見かけたことはないが、すぐに旧来の知人のようになった。学生時代に恋愛し結婚に至ったのも同じ。テニスが大好きなのも同じ。毎週のように夫婦対抗のミックステニスを行うが、勝ったり負けたりでテニスの腕前も互角。価値観も常識のレベルも似ている。Mさんのご主人も自分も定年を待たずに会社をリタイヤした。M夫人は根性がないとは言うが、本人たちは会社に寄り掛からずにゴーイングマイウェイを貫いているので、根性のレベルは高いと思っている。4人とも自分は短いとは言うものの、変なストレスはなく長生きしそうな気配がする。M夫妻とうちの夫婦の結婚記念日が同じ11月なので、今日お互いに祝福しようということでディナーとなった。話は弾み来年は一緒に旅行する約束をした。良き友は遠方より来るのではなく、そばにいるものだ。
26日 11月 2012
恒例の年末ジャンボ宝くじが今日全国で一斉発売された。西銀座チャンスセンターには早朝から約千人が列を作ったとか。日経には「家を買いたい」「親孝行したい」との取材記事。宝くじの売り上げの6割は胴元の懐に入り、残りが賞金として還元される。1等当選の確率は約1千万分の1と極めて低く、従って購入者は「夢」を買っていることになる。夢だから「家を買いたい」という気持ちは理解出来る。しかし、親孝行は夢とは繋がらない。宝くじを当てて「親孝行したい」という人は、今まで一度も親孝行などしたことはないし、これからもしない人に違いない。万々が一当選した時は親のことなど忘れて、お金を盗まれる心配ばかりする人種だろうと思う。自分は宝くじを買ったことがない。賭け事が嫌いなわけではないが、自分の判断で選ぶことが出来ない賭け事には全く興味がないからだ。自分の判断で選ぶ賭け事は、勝てば自分の読みの正しさが証明されて嬉しいし、例え負けても自分の至らなさが分かり勉強になる。賭け事一つにも、主体的に生きるか受け身で生きるかの分かれ道がある。
25日 11月 2012
第3回ゆるキャラグランプリで今治市の「バリィさん」が優勝した。ゆるキャラとは、着ぐるみで、郷土愛に満ち溢れていて、立ち居振る舞いがユニークで、愛すべきゆるさを持ち合わせているのが条件だ。ゆるキャラは地方の村おこしや地域振興のために一役も二役もかっている。今まではテレビでゆるキャラを見ても、あれは子供の世界にだけ生きているものと思っていた。ところが、先日偶々彦根で第1回ゆるキャラグランプリで優勝した「ひこにゃん」を間近で見る機会があり、生まれて初めてゆるキャラに遭遇してゆるキャラに対する見方がガラッと変わった。異常に大きい頭、気が良さそうで憎めない顔つき、首から出た短い手、背丈も低い。ぬいぐるみだから顔の表情は変えないが、短い手が抜群の演技で観客をうっとりと癒す。見ると聞くでは大違いとはいうが、同じ見るでも生とテレビは大違いであることを実感した。ゆるキャラは地域振興の切り札になる可能性は極めて大きい。昨年はしまなみ海道旅行を計画していたが大震災でキャンセルした。来年は再度しまなみ海道旅行を計画して今治に立ち寄ってみようと思う。「バリィさん」と会うのが楽しみだ。
24日 11月 2012
自民の安倍総裁がやっと民主との党首討論に条件付きで応じても良いと答えた、というニュースに我が耳を疑った。安倍は次期首相と目されているとはいえ、今は野党の一党首に過ぎない。自民が政権政党として何をしたいのか、民主とは何がどう違うのかアピール出来るチャンスでもある。野党党首全員の見せ場でもある。短期決戦である衆院選を目前にして党首討論を避ける安倍の頭の中の構造は理解不能。相撲で言えば露払い程度の政治家がテレビ討論しているが、今こそ党首が先頭に立って激論をかわすべきだ。安倍はブレにブレている。自信がないのだろう。3年半惰眠を貪っていた付けかもしれない。こんな安倍に次の日本を任せるのは何とも心もとない限りだ。米国では大統領選で1年も続けてディベートを繰り返す。出来れば1か月程度は連日連夜党首討論を繰り返してほしいと思う。せめて1週間でも良い、いや3日でも。
23日 11月 2012
実は今回の旅行にはもう一つ裏のテーマがあった。我が家の日常の食事は栄養バランス優先で野菜の多い比較的質素なものを心掛けている。しかし旅行の時くらいはご当地料理を堪能しようということにした。長浜での昼食は名物の翼果楼の焼鯖そーめんと焼鯖寿司。好物の鯖ではあるが残念ながらパサついており、名物に美味いものなしを体験した。彦根の夜は気張って千成亭の近江牛三昧の懐石料理。程よい味付けで近江牛の美味さを味わったが、最後に出てきた朴葉焼きが何とも甘過ぎて折角の懐石を台無しにしてしまった。昔飛騨高山の朴葉焼きの美味さに感激したことがあるので、彦根の味付けの不味さは間違いない。京都の朝は大和ハウスが経営しているホテルのおばんざいバイキング。各種のおばんざいを少しずつ皿にとり京料理を味わった。京都ならではの朝食で朝から京都にいることを実感出来た。人気があるらしく常時混んでいた。京都の夜は西七条の割烹料理のいはら田。全国の高級食材と京野菜を使った料理は、質の良い食材と巧みな料理法が際立っており全品とても美味しかった。ただし間の時間がかかり過ぎるのとお高いのがやや欠点ではあった。しかし再び京都へ行くチャンスがあれば是非ともリピートしてみたい店であった。かくして1日2万歩近くも歩いてエネルギーを消費したにも関わらず、体重は2Kg近くも増えてしまった。今日から再び質素な生活が始まることになる。
22日 11月 2012
21日は湖東三山の西明寺、金剛輪寺、百済寺と滋賀随一と言われる永源寺を巡り紅葉を堪能した。何れの寺も山寺で山門から本堂までは延々と紅葉のトンネルになった山道が続いている。特に午前の早い時間に訪れた西明寺では静寂の中で錦織なす紅葉に包まれ、生まれて初めて紅葉とはこんなにも綺麗なものかと感動した。西明寺の山門の近くには名神高速道があり騒音の難があるものの、全体ではその欠点を打消ししてしまうほど美しく日本一の紅葉の名所だと思った。22日は京都北山にある金福寺、詩仙堂、圓光寺、曼殊院、鷺森神社を巡った。紅葉に関しては滋賀の寺とは趣が異なり京都の寺はこぢんまりとして、紅葉が境内に集中していて、庭を如何に美しく飾るかを競っているように見えた。京都の紅葉は一枚の切り取った絵にはなるが、滋賀の紅葉はこれでもかと見る者を圧倒してくる。叡山電車で出町柳に出て鴨川沿いを歩き、念願であった飛び石を初めて渡りテレビ役者の心境を味わってみた。結局出町柳から京都駅まで歩いたが、途中でカミサンの要望でRAAK本店に立ち寄り飾り用の手拭いを探した。紅葉が落葉する絵柄を自分が推奨しカミサンも納得して紅葉狩りの記念として購入した。勿論カミサンのセンスの良さを褒めてあげ「いいふうふの11月22日」に仲良く帰路についた。素晴らしい紅葉狩りであった。
22日 11月 2012
20日から22日まで滋賀と京都へ紅葉狩りに行き、紅葉には大いに感動させられたが、まずブログに書きたいことは意外にも紅葉ではなかった。20日は自分の父の出身地でもある長浜と彦根に立ち寄った。長浜の黒壁はやや煤けてしまっていたが、井伊直弼の居城である彦根市には昔の力を留める勢いを感じた。彦根城の天守は国宝に指定された四城の一つに数えられているばかりではなく、まち全体が昔の面影を留めている。城は勿論のこと、武士の町、町人職人の町、足軽の町そして農民と、今でも当時のままのようだ。彦根駅から彦根城に登って玄宮園に下り、厩の前を抜けて昔の街並みの夢京橋キャッスルロードに出た。何とも見事な景観だ。井伊直弼の偉大さを心底味わう事が出来た。そして今回は紅葉を追う旅でもあり22日は京都に移った。北山の金福寺は芭蕉ゆかりの寺で蕪村の墓もあり俳句の聖地でもある。小さな庭ではあるが綺麗な紅葉だった。ところが北山の曼殊院に行きがてらの一つと思っていた金福寺がとんでもない寺であった。意外にも舟橋聖一の「花の生涯」や諸田玲子の「奸婦にあらず」で有名なヒロインである村山たか女が、尼僧となり晩年を過ごした寺でもあることが分かった。たか女は直弼の若い時の愛人で、大老の時はスパイとして活躍し、桜田門の変で直弼が亡くなった後は金福寺で余生を送ったとのこと。今回の旅は直弼とたか女の赤い糸の上を、直弼の強い意志によりまるで自分が綱渡りのように乗って渡らされていたのかもしれない。紅葉ではなく心が高揚した。