エンゲル係数が42年ぶりに28%の高水準に達したとのニュース。28%はG7で最悪の数値とのこと。家計支出に占める食料品の割合は、エンゲル係数と言われる。学校の教科書では、エンゲル係数が低くなるほど豊かだと教えられてきた。今から60年前頃は40%もあった。その数値が下がる度、豊かな方向に向かっていると実感したものだ。時系列的に見ると、エンゲル係数は1960年代から2000年にかけて直線的に下がり続け、40%が25%まで低下した。ところが、2000年を境に上昇し始め2024年には28%に達したのだ。異常気象等で数年来、生鮮食品や穀物などの品目が上がっているためだ。更に高齢化で世帯収入が増えにくくなって消費支出全体に比べて食料品の比率が高まっているのも要因だ。異常気象には抗えないし、高齢化に打つ手は無い。経済評論家の中には「生活が多様化しているので一概にエンゲル係数が高くなったからと言って、生活が貧しくなっているとは言えない」と主張する者もいる。しかし、日本人の生活が貧しくなっているのは間違いない。今こそ収入を増やす方策が求められている。
毎日新聞の記事によると、かつてミスター吉本とも呼ばれた木村政雄吉本興業元常務が松本人志に引導を渡したい訳を語っている。松本は、女性への性的行為強要を報じた週刊文春の記事に対し名誉毀損と主張して、昨年末週刊文春を相手に5億5000万円の損害賠償と謝罪広告掲載を求める裁判を起こした。ところが、今年11月になって突然訴訟を取り下げた。松本のコメントは「強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認した。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいたのであれば、率直にお詫び申し上げる」で「証拠は無いやろ!心を痛めた女がいたのか?一応謝るポーズはとるわ」と聞こえる。判決でも和解でもなく、振り上げたこぶしを自ら下げただけの結論に、木村さんは「ほとぼりが冷めるまで長引かせたのかな。性的行為強要は事実なのかな」と憶測している。同時に「闘うなら最後まで闘うべきだった。テレビの松本は終わった。今後は見たい人だけが動画配信とか舞台で見てくださいって、新しいフェーズに入ってやっていくのがいいと思う」と引導を渡した。更に、松本には助言出来る先輩がいなかったのが敗因と述べているのが印象的だ。
石破首相がトランプに大統領選勝利の祝福の電話をした。しかし、たった5分で一方的に切られてしまったとのこと。尹韓国大統領は北朝鮮問題など具体的な内容で12分話したが、石破は「日米同盟をより高い次元・段階に引き上げたい」という抽象論だけだったのだから、一方的に切られたのも肯ける。石破は、安倍の政敵であったし、長期政権が期待出来ないし、米国が賛同しないアジア版NATOを提唱しているので、トランプへの取っ掛かりが無い。石破は高校時代にゴルフ部だったとのことだが、ゴルフは気の合った者同士でするスポーツだから、安倍のようなゴルフは望めない。現代ビジネスの記事によると、たった1つの望みがあるという。石破はキリスト教徒だ。しかも、トランプと同じプロテスタントの長老派の信者とのこと。「キリスト教の国」アメリカでは、ゴルフよりも宗教、とりわけキリスト教が重要だ。果たして神は一縷の望みを叶えてくれるのだろうか。
東京地裁が大川原化工機の逮捕は冤罪と裁決したが、都・国側、大川原化工機側の双方が控訴し、東京高裁で審理が続いている。大川原化工機の社長ら3人は20年3月、軍事転用可能な装置を不正輸出したとして、外為法違反容疑で逮捕、起訴された。しかし、東京地検は初公判4日前の21年7月30日、起訴内容に疑義が生じたとして起訴を取り消した。東京地裁は、警視庁公安部と東京地検が必要な捜査を尽くさなかったとして違法と認定したのだ。何故違法に逮捕されてしまったのかを検証することは、再発を防ぐためにも極めて重要だ。起訴取り消し後、新たに着任した警視庁公安部外事1課は、捜査の問題点を検証するアンケートを捜査員に実施した。ところが、外事情報部長が「何をやってるんだ。そんなことはやるな」と外事1課長を叱責し、アンケート集計結果を廃棄してしまったとのこと。でも、この外事情報部長は、当時警視庁公安部長だったのだ。結局、己のミスが曝かれないように権力で抹消してしまったのだ。これでは、いつまで経っても冤罪は発生する。警察官の懲罰を担当する監察が調査すべきだ。さて、監察は動き出すのだろうか。でも、動きそうもない。警察組織の上層部のやりたい放題になっているようだ。
138億年前、点にも満たない極小のエネルギーの塊からこの宇宙は誕生した。そこから物質、地球、生命が生まれ、人類の存在に至っている。138億年という長大な時間スケールを理解するために、宇宙カレンダーというものがある。宇宙開闢の瞬間を元日の午前0時、現在を大みそかの真夜中午後11時59分59秒に設定して、138億年の宇宙の歴史をカレンダーの1年間に圧縮して対応させたものだ。宇宙カレンダーの1日は宇宙の歴史の3781万年に対応する。例えば今から45.7億年前に起こった太陽系の形成は、9月2日未明の出来事になる。その日の夜(45.4億年前)には地球が生まれて、やがて海ができ、まもなく地球上に最初の生命が生まれた、と考えることが出来る。地磁気が形成されて宇宙から降り注ぐ放射線から生命が守られる状態がつくられたのが、海洋形成の少し前の9月11日(42億年前)。12月18日(5億2500万年前)にはカンブリア大爆発と呼ばれる生物の種類の爆発的な増加があり、大型の生物が生まれるようになった。その後に隆盛を極めた恐竜は、12月30日の早朝6時5分(6600万年前)に絶滅した。ホモ・サピエンスの登場は、除夜の鐘が鳴る大みそかの23時48分(31.5万年前)だ。人類は、まだ11分しか生きていないのだ。宇宙カレンダーは、物の見方を根底から見直すのに適している。
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